イギリスで8月4日口蹄疫の発 生が確認された。 口蹄疫とは、牛や豚などの偶蹄類に発生するウイルス病である。伝搬力がきわめて強く、かつては汽車と同じ速度で広がるとまで言われていた。人には感染することはない。
日本では、家畜の法定伝染病に指定され、治療することはなく群単位で淘汰される。今回の発生を受けで、イギリスでも既に牛群単位で淘汰されている。
日本とアメリカは、ただちに豚肉の輸入禁止処置を行った。わが国もアメリカも、BSE発生国として牛肉の輸入は行っていない。
新任のブラウン首相は、急遽予定をキャンセルして現場で指揮を執っている。それというのも、2001年にイギリスで口蹄疫の大量発生があったからである。この時には、700万頭の家畜が処分されイギリスは80億ポンド費やした。さらに、その35年前にも大量発生が起きている。
今回の発生は、発生した肉牛牛舎の周辺にワクチン製作研究所施設があったことが、今回の発生との関係で取りざたされているが、詳細は不明である。
なぜこのようにイギリスで、何度も口蹄疫が発生するのであろうか?またBSE発生も120万頭ほどの大量発生で、世界を震撼とさせたことは記憶に新しい。口蹄疫と併せて、イギリスから一時牛がいなくなった状態になった。
食料を海外に依存することは、こうしたずさんな管理を容認することである。食料が安価であることは、その理由が当然あるのである。食糧の安全保障は量、質とも国内で自給しなければ保障されることはない。