中央アジアの隣接する、2000年に中国・ロシア・カザフスタン・キルギスタン・ウズベキスタンの6カ国による多国間協力組織を設立した。設立場所が上海であったことから、「上海協力機構(SCO)」と呼ばれている。
第6回となる今年は、キルギスの首都ビシュケシで行われた。主導するのはロシアと中国である。アメリカ一極化に対する強力な対抗意識が見てとれる。
今年は理事6カ国に加えて、オブザーバーとしてイランやアフガニスタンそれにインドが参加してい る。更にモンゴル、パキスタン、トルクメニスタン、国連のパスコー事務次長まで出席した、ビシュケシサミットまで言われている。
SCOの6カ国は、「上海協力機構加盟国長期善隣友好協力条約」などの8つの重要文書に調印した。 アメリカが、暴力的解決を中東で繰り返す中、巨大になったSCOは、近接する国家の強みからさらなる連携を深めることになる。
ロシアのプーチン大統領は「最重要課題はSCOの国家の安全強化だ」と強調し、08年北京五輪で、SCOが安全保障面で協力を提案した。イランのアフマディネジャド大統領は「中東などで占領を続け、ミサイル防衛(MD)施設の建設を進める国の脅威はSCO加盟国にも向けられている」と述べ、米国を批判した。
最後に中国の胡主席は、「6年間ので、上海協力機構は加盟国の共通利益を守り、加盟国の互恵協力を促進する効果的な枠組、恒久的平和を実現し、共同の発展を促進する重要なパワーに成長した。加盟国による各分野の協力はさらなる発展を遂げ、協力分野は不断に拡大し、協力パートナーも増え続けている。上海協力機構の長期的で、安定した発展の基盤は一層強固になった」と締めくくった。
急速に存在感を失いつつあるブッシュ政権への当てつけでもあるまいが、日本の報道機関はほとんど報道しないのが気にかかる。日本は、それでもアメリカ追従・従属外交を続けるのだろうか。