アメリカブッシュ大統領が、年頭一般教書でイラクは沈静化しつつある。とりわけ、増派以降はテロの数も死者数も減っていると、胸を張っている。
しかし、現実にはこれと全く反対で、あるいはブッシュの演説を聞いたがためか、この2 日で自爆テロによる相当数の死者が出ている。200人を越すようである。
ブッシュは、なんとしても武力で制圧したとする実績を誇示したいようである。彼には、それ(武力)しかないからである。
一方、アフガニスタンは日本が、国民にテロが減る方法として説明する、インド洋でのアメリカ艦船への給油活動を行っているにもかかわらず、タリバンが復活している。
アフガニスタンで武力活動を行っている、EU諸国もドイツをはじめとして本音は撤退したいようである。国内的には、アフガニスタンの武力活動はそれぞれの国内では支持が低く、EU諸国は消極的である。
昨年ムシャラフが神学校を武力制圧してから混乱状態にある、パキスタンは 正常な選挙が今月行われるとは思えない状況にある。ブットは何のために帰ってきたのだろうか。
パキスタン北部はすでに、タリバンの支配下にある。核兵器を有するこの国はテロ国家に変貌する危険を孕んでいる。
ガザはすっかりイスラエルに封じ込まれて、人道的に限界状態にあるがエジプト側の壁を破壊されて一息ついているが行き先不透明である。
レバノンは相変わらず、国内抗争とイスラエルの挑発で戦禍が絶えることがない。
比較的安定していたクルド族のイラク北部も、トルコの空爆を受けていたり、自 立(独立?)への道を模索している。
イランには、ロシアが濃縮ウランを提供するようである。アメリ カですら、核開発の事実がないとしたではないかと、ロシアは思っている。ロシアにとって、イランはアメリカを刺激する格好の材料なのである。
中東は、ブッシュが言うようになっているところは何処にもない。ブッシュは嘘つきである。