そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

今日が誕生日の人がいた

2008-02-29 | 政治と金

4年に一回の今日が誕生日の、小学時代の同級生がいた。誕生日がないと盛んに言ったりしていた記憶がる。少ない誕生日を祝うのも悪くないと、20歳過ぎてから彼に聞いたことがある。大切にしてくれるし忘れてくれない。

何でも十分あると人は漫然とするのかもしれない。十分すぎる装備を活用できない、海上自衛官の体たらくもそういう一面がある。高性能の装備がなければ、必死になって自分の五感を働かせたことだろう。

乳牛は、十分に餌がある方が若牛だと早く成長するし、搾乳牛だと乳を出してくれる。ところが、いい餌ばかりを収穫できるのではない。十分に餌を与えるとせっかく作った餌を残してしまう。

牛は、好きなものから食べる。特に配合飼料(穀物)が大好きである。ところがこの穀物を好きなだけ与えると、障害が起きる。様々な病気になる。嫌いな餌を与えるのが腕の見せ所とSippoいう面もある。

育成牛は、寒い所に置かれることが多い。暖かくてふかふかした寝床の十分な環境で乳牛を育てると、早く成長するがろくなことがない。

寒風に晒されないため呼吸器が弱く、草を十分に食い込まないために消化器が弱く、動かないため足腰が弱く、抗病性のないひ弱でぶよぶよな牛になってしまう。外見的には大きく見えても、内容が伴わない。人も同じである。

冬の間外で飼育すると牛がかわいそうだ、虐げられていると傍目にみられるが決してそんな ことはない。成長期に厳しい環境で育てると、息の長い牛になってくれる。

北海道は名横綱や大関を輩出した地域である。寒い中広いところを延々と歩かされた、幼少時期の環境が育んだのである。いまや、関取すらいない地域になってしまった。

別海町は広すぎるために、スクールバスが隅々まで配備されて、子供たちはほとんど歩かなくても、通学できるようになった。おかげで、北海道の小学生では2番目の肥満率になっているとのことである。

おまけに酪農家は、家族中で牛舎仕事するた残された子供は暖かい部屋でテレビを見たりゲームに興じたりして、家でも動かないことが多い。乳牛の育成の経験が、子供たちには生かされていないように思える。

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