そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

オバマにとって決断の時

2010-03-01 | 政治と金

アメリカのオバマ大統領が、大統領選に掲げていた大きな公約である、医療保険改革に行き詰まっている。国民の6分の1に当たる、4600万人もの国民が医療保険に加入していないのである。主な理由は貧困、あるいは格差である。

Image4815333 共和党を中心とする野党は、医療保険は自らの財力と意志で加入するべきであって、国が補助するべきでゃないという考えが根強く残っている。こうした考え方は、自己責任とか競争社会では当然のように、アメリカの多くの国民が思っているのである。歴代の民主党大統領が何度も、医療保険の改革に乗り出しているが、全て中座してしまっている。しかも多くの場合は命取りに近い状況になっている。

この厄介の問題を、議会に任せていたオバマ大統領が自らの政治主導を取り始めた。公開のテレビ討論を行ったのであるが、大きな進展はなかった。民主党は、1月にマサチューセッツ州の補欠選挙の敗北で、些か分が悪い。単独可決の決断をオバマはテレビ討論で表明した。

これではオバマが掲げていた、協調政策、融和の精神に反することになる。その後の議会運営にも支障を来すことになる。オバマの大きな公約である以上、医療保険制度の導入は政権の至上命題である。

大きく掲げた理念は、在世赤字の現実の前に風前の灯火である。医療保険問題は、日本の鳩山内閣にとっての普天間問題と類似した内容になりつつある。

コメント (2)
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