生方幸夫民主党副幹事長が更迭された。小沢一郎批判をマスコミに喋ったというのである。いよいよ剛腕小沢の本領発揮と言うところである。生方が喋ったのは、国民 の多くが小沢一郎の幹事長辞任を望んでいるというものである。
これは良く言ったとか言う類のものではない。この2カ月ほどの世論調査は例外なく、小沢一郎の辞任を望んでいる。しかも、それもが70%以上の高いものである。生方の発言は、極めて常識的な内容のものである。
これに、小沢とその取り巻きが激怒したのは、まるで裸の王様のようである。誰もが、小沢一郎に辞任をお奨めしないのである。鳩山首相もこの中に入っている。生方の首を切ることが選挙に不利に働くことを、取り巻きは教えてあげるべきなのである。
小沢一郎は、田中角栄の失脚以降自らが従ったボスたちの失脚の様子を、具に見てきている。小沢は今回の検察との抗争では、検察の立件を許さなかった。法の網を抜ける術を、この男は修得しているだけのことである。この男が潔癖だとは誰も思ってはいない。
企業側の献金方法や政治資金規制法などの盲点や、政党助成金の処理法を習熟し、これらを巧みに操っているだけのことである。あらゆる権力を自らのところの集中させ、他者の言い分に聞く耳を持たず、恫喝と居直りで突破する旧態の政治家である。
民主党が民主党としての政治を貫くのであれば、小沢一郎から決別するべきである。政治と金の問題で、政治が機能不全に落ちいっていたが、小沢は「俺は悪くない」と、全く意に介していない。せっかく政権交代したのに、化石のような自民党体質を引きずる様は健全な政党政治とは言えない。