春の選抜の高校野球が、今年は雨に見舞われながらも熱戦の最中にある。ところ で島根の高校が初戦で、21世紀枠で出場した向陽高校に1対2で惜敗した。3本のヒットしか打たれていないのに負けたことがよほど悔しかったのであろう。監督が喋ったことが問題になっている。
島根県の開星高校の野々村監督が、「21世紀枠に負けたのは末代の恥」と発言した。気持ちも分かるし、生徒を鼓舞したかったのであろうが、不適切と報道され、結局は辞任することになった。これはかなりやりすぎのような気がしてならない。ここまで潔癖である必要があるのかと思う。
少し前に、深夜番組を見ると話に見ていた。10年以上前の刑事物であった。テロップがでた。主人公だったが、車に乗りハンドルを握るところであった。「この時代はまだシートベルトが義務化されていません」というものであった。すっかり興ざめてしまった。放送局は自らの潔白を言いたかったのであろうが、そうしたことにどんな意味があるのかと思われる。
食品製造業者の現場では、ハサップ(HACCP)というものが導入されている。作業の過程のポイントポイントで、消毒あるいは汚染されないためのチェックをするシステムのことである。NASAで行われていた方式であるが、潔癖性の日本人に合ったようである。今では多くの食品製造工場で導入されている。こんなにまでキレイ・キレイにしなければならないかと、生産工程を見ていると違和感を覚える。
食品に付けられた、賞味期限や消費期限なども、これを過ぎたらどうなるのかと思うと、気になって仕方ない。もったいないが捨てられるのであろうか? 潔癖な日本の性格に、こうした取り決めが受け入れられたのであろう。廃棄される食べ物が、この国の食糧自給率を落とす効果がある。
ルーズが良いとは思われないが、カイチュウ先生が寄生虫がいなくなったことで、アレルギーが増えたと指摘している。牛舎で幼い頃牛と戯れていた子どもたちには、アレルギーが極端に少ないと言われている。温室育ちは見事に育つが、どこかで躓くと立ち直れない。監督の檄が、汚いもののように扱われる風潮が気になって仕方ない。