読売テレビの辛抱治郎という、かなり右寄りのことを平然と発言解説委員がいる。昨年退職したようであるが、結論から発言するのでメディア向けにはうってつけに人物である。自民党の右の人たちよりももっと右寄りの新自由主義者である。
この男を支持はしたくはないが、彼がが言い放った(らしい)言葉で「政党難民」という言葉がある。言い得て妙である。民主党が、なるほどと国民に思わせるような政策を次々と出して、政権を奪取した。
ところが、一年半を過ぎてみるとこれらの公約のほとんどが、絵に描いた餅のようになってしまっている。それだけならまだしも、平気で公約(マニフェスト)を保護にしてしまっている。公約が実行できないのなら、それは構わない。何らかの理由があるからである。その理由すら提示しないで、平気で反故にしてしまっている。
これでは自民党と同じである。自民党政治に飽き飽きした人たちが、民主党に託したのである。その自民党と同じになって、財政再建法案を自民党に提出させようとする姿は、政党としての違いなどなくなってしまった感がある。
日本国民は選ぶ政党がなくなってしまったと言える。この現状を、辛抱は「政党難民」と呼んだのである。国民は行き場をなくしてしまった。無所属などが増えるならまだしも、これの受け皿になっているのがみんなの党である。こうした時には、一昔前なら社会党や共産党が受け皿になったのであるが、今はそれもない。
与謝野を取り込んだり廃案になった自民党案を提出させたりと、もうすでに大連合になってしまった感すらある。政治に関心のある人たちが行き場をなくした様は正しく、政党難民と言える。