そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

村上春樹を見習い本音の話を

2011-06-10 | 政治と金

 スペインのカタルーニャ自治政府は、日本の作家村上春樹氏に国際賞を贈った。受賞のスピーチで、自責を含め核へ反省そして脱却を発Photo言した。原爆の惨禍を経験した日本人は「核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった」と述べ、核兵器と原発を同レベルで評価する、健全な視点を示し た。

 「原発をなくしてどうする」 この声は何度も聞いたが。原発で深夜電力やオール電化など無用の分野に拡大し続けてきた、電力会社の消費作戦が慣れた国民を不安がらせているだけである。そろそろ多くの国民は気がつき始めてきている。

 村上春樹は、「エルサレム賞」受賞の時、イスラエルでガザの暴力的行為を非難した経緯がある。今回の演説も、彼は真摯に核を評価している。核の平和利用は、北朝鮮やイランがいいように使い、世界を翻弄させている。

 「非現実的な夢想家」と自らを引いて評価し、効率の良いとされた原発を国策として推進し、地震国日本が世界3位の原発国家になった。

 日本は、世界唯一の被爆国でありながらも、2度目の大きな核の被害を受けたことを、自らの手で犯したと指摘する。

 効率優先の考えが過ちの原因であるとし、国家と電力会社の責任を問う。原発推進派の現実は便宜でしかなかった。論理をすりかえたのである。我々は、核に対して「ノー」と言い続けるべきだった。

 これからは、技術力を結集し、叡智を集め、会資本を注ぎ込み、有効なエネルギーを国家レベルで開発するべきである。それが広島、長崎の犠牲者に対する「集合的責任の取り方となったはずだ」と述べた。

 村上氏の指摘のほとんどが正しい。これまでのことに余りにもとらわれすぎている人たちにとって、傾聴に値する。

 必ずできる放射性廃棄物は、解決不能な未来への負の遺産になる。浄化などできるわけない。今でもマスコミは、冷却水の浄化を御用学者に説明させる。猿芝居である。原発を上手く稼働させることなどできないのだ。

フォトアルバム、<根室の奥座敷標津岳>をアップしました。


羅臼港

春誓い羅臼港