そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

大腸菌の猛威

2011-06-07 | 政治と金

 ドイツで、大腸菌(O104)感染の溶血性尿毒症候群(HUS)による死者が23人、感染者と思われる人が2300人を超えている。

 日本でも直前に、生牛肉のユッケを食べて、同じく大腸菌(O111)による死者が相次いだ。これは同じチェーン店で原O111因も解り易い。子どもが重病になっていた。

 ヨーロッパの原因はよく解っていない。当初、スペイン産のキュウリが原因と疑われ、外交問題にまでなったが、結局解らずじまいである。今回は女性に死者が多い。

 昨日は、モヤシが怪しいと言われたが、これも検出されなかった。この分だと、カイワレ大根が怪しいと言われ、菅直人が人前で生で頬張った日本のO157同様に、原因は解らずじまいになるだろう。

 それにしても、大腸菌は何故にこれまで人を脅かすのであろう。逆説的に聞こえるかもしれないが、あまりにも環境から多くの雑菌を排除したことにある。

 大腸菌そのものは、決して強い細菌ではない。生体内にはいると、排せつ物が毒素となって脅威を与えるのである。他の菌が極端に少なくなるために生き残り、大腸菌は人の中入ってくるのである。生体に不都合なだけで、大腸菌は強い菌ではなく競合相手がいれば、多くの場合は負ける。

 環境が良くなると、人にも触れる経験がなく、抵抗力なく大腸菌は増えることになる。貧乏人は病気にならない例えに類似する。

 酪農家の子供に、アレルギー症が少なく大腸菌に無反応なのはそうしたことを物語っている。

 それにしても、大腸菌が次々と変異するようである。地球上の人類の80%が都会に住むようになった。インフルエンザウイルスもそうであったが、やがてこの二つは人類を脅威に落としこめるかもしれない。

 

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