鳩山由紀夫が政界を引退した。首相を止めたら引退すると言っていたが、民主党の公認を得られず選挙も厳しい現実が判り、ようやく決断した次第である。
よくよくお人柄がいいというか、世間知らずの方である。友愛を掲げ、平成維新とも言っていた政権交代であったが、このお方が潰してしまった。育ちの悪い下品な野田ドジョウ氏には、友愛の精神は通じなかった。
鳩山が掲げていた、日米の対等な関係も東アジア構想も脱官僚も、事業仕訳もコンクリートから人へも正しい。少なくとも国民には支持された政策であった。半数近くが新人議員であることもあったでろうが、あまりのも政党が未熟であったといえる。
鳩山をはじめとする民主党の指導者が、あまりのも官僚に取り込まれたことが何よりであった。その象徴的な言葉が、「日米安保条約が必要だと知りました」という言葉である。これこそ正しく官僚に教育された結果の言葉である。
それでも、彼らはマニフェストを実行する機会はあったが、政治と金の問題にあまりにもルーズでひ弱だった。余りのも世間から離れた感覚に、自らも気が付いていないようであった。
鳩山が首相経験者は次の選挙に出るべきでないと言った言質を踏まえての退陣であれば、安倍晋三の自民党総裁の返り咲きはなかったろう。以前のブログで、鳩山と安倍を褒め殺しをした。http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20100720
今となっては、沖縄基地問題を真剣に考えて、話題つくりをしたことは評価に値はするであろう。解決はしなかったが。
鳩山は単に退陣するのではなく、自らの罪の部分を教訓として民主党に一定のもの残す努力をすべきであった。いかにも鳩山らしい退陣と言える、最後まで無責任な消えるだけの退陣であったと言える。