国連の特別委員会が、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国:DPRK)の深刻な人権侵害に対して、国際法上の「人道に対する罪」に当たるとして、報告書を国連人権委員会に提出した。
組織的で広範な人権侵害が継続的に現在も行われていて、政治犯アドの収容所の実態や、日本人の拉致問題などの実態を報告し明らかにした。
その上で、政治犯を直ちに釈放することや、拉致被害者を即刻本国の戻すようもとめ、責任者の処罰をするよう報告案をまとめた。
多くの国が、報告書内容を支持すると思われるが、中国は早くも根拠がない報告であると非難している。中国が拒否権を発動することになるものと思われる。
北朝鮮の最大の問題は、暴力的な国家の脅威や核兵器の存在やミ
サイルなどではない。この国に住んでいる人たちは、食糧と情報を与えられていないがかりか、国家体制の維持のためにあらゆる手段で人々を抑圧し、人道的に極めて劣悪な状況
にあると言えることである。
とりわけ収容所の状況を脱走した人の絵が、報告書に添付されているが、ナチの収容所を彷彿させるゲットーと言える。これらの絵を左右に置いてみた。(クリックすれば大きくなります)
21世紀になっても、個人崇拝で社会体制を築き、
このような非人道的な恐怖社会の国家が存在することに驚く。この国に自浄能力はないのであろうか?
北朝鮮の人権問題と食糧問題を解決することの方が、余程日本の安全保障に貢献することになる。集団的自衛権を持ち武力対抗することではない。人権問題を暴力的に解決できないことを、21世紀は知る世紀でもあるはずである。