下の図は、ウクライナの2010年の大統領選挙結果(左)と、ロシア語の流通度合いを示した(右)ものである。ソビエト時代の遺物ともいえるが、ロシアに対するウクライナ人の問題が良く解る。(クリックるると大きくなります)
日本をはじめとする報道は、西側からの目線が大きいので、この際ロシアからの視点で見てみる。ロシアの主張するが、民主的に選ばれた大統領を暴力的下ろし政権が誕生したが、これは違法行為である。正当なヤヌコビッチ大統領の要請で、ロシアは軍をすすめた。と、国連の安保理で、ロシア大使が要請文章を示した。
フランスは、19世紀に起きていた侵略理由であると非難している。しかし、21世紀になってもアメリカは平然と、侵略理由を偽造する。そのアメリカが、必死にロシアの軍事介入を非難する様は、滑稽でもある。
ロシアの軍事介入の理由は明白である。ロシアはウクライナに150億
ドルもの金融支援を行っている。不凍港は経済的にも軍事的にも、不可欠のものであり、ロシアが手放すわけがない。
ウクライナにロシア人がいるのは、いわば人の防波堤でもある。同国人あるいは民族の要請による出兵は、集団的自衛権でもある。少なくとも、侵略理由をでっち上げるアメリカよりはましである。
ロシア軍を歓迎する、ウクライナ国民もいるし軍隊もいる。非難の応酬は生産的でない。
世界で最も安定していると言われている、プーチン政権である。西側は打つ手もない。オバマはレームダック状態である。ロシアが穏便に対処するのを待つ以外になす術はない。冷戦後最大の危機と言われているが、経済制裁など火に油を注ぐようなものである。
戦争回避の理由も方法も数多くある。それはどの勢力も、戦争は望んでいないからである。中東とは異なる。ウクライナ国民に問題を落とすべきである。大国が絡むようでは、恒久対策にはならない。
集団的自衛権が、互いを排除する戦争理由になることを日本は学ぶべきである。