大阪市長選挙が主要政党が意味ないとボイコットで、歴史的な低投票率(23.59%)で橋下の再選となった。しかも無効票が13%もあり、票数では8万票近くあり、7万票は白票だった。次点者の数倍である。ばかげた話である。本人は勝利宣言も記者会見もできないでいる。
首長選挙を私物化し、玩具のように扱い民主主義の基本である選挙の本質を否定する、橋下の行為である。
かつて、参議院で否決されたので衆議院を解散した、小泉純一郎を彷彿させるものがある。この選挙も筋の通らぬ総選挙であったが、いっぱちのこじ付けた意味、郵政民営化があった。
今回の橋下の、大阪府都構想はもうすでに内容的に意味のないものであることが判明している。当初掲げた、都が一元管理する都構想のメリットはさほどなく、破たんしているといえる。机上の計算すら成り立たない、都構想は堕してしまっている。議員数の減少に伴う、人件費の削減以外には何の意味もない。
それを覆い隠して、選挙に打って出たのであるが、橋下は首長選挙の意味を取り違えている。
都構想を掲げるのであるならば、議会での論議を尽くしてから、そのことで住民投票するのが筋である。自らが辞職して、自らが立候補する市長選挙をやるなどとは、何の論理的な整合性もない。
各会派の選挙ボイコットは、党利党略に基づくもので論理的な結論・対応とは言えないが、筋は通していると言える。
パフォーマンスと口数で勝る橋下は、選挙になれば勝てる基盤がある。そのための、極めて狭視的な辞任と選挙であって、民主主義の根幹を理解しない行為と言える。
維新の会はこれで民意を理解する能力がないことが、明解になった。石原たちの太陽の党の老人たちとのいざこざも、日を追って数が増え傷も起きくなっている。
改憲への協力を惜しまないと、安倍に言い寄って、中央で公明党を追い出すしか、維新の党には生き残る道はなくなったと言える。