そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

防衛大学校卒業生の任官拒否者が倍増と、志願者の減少がもたらすもの

2016-03-21 | 平和憲法
安全保障関連法(戦争法)の昨年秋の可決を受けて、防衛大学校の今年の卒業生419人のうち、47名が自衛官に任官しない。昨年は25名だったからほぼ倍になったことになる。自衛官の評価が高まった、東日本大震災の翌年は2名だった。1991年のバブル最盛期で、湾岸戦争で自衛隊の海外派遣が取りざたされた時には、94名であった。この時の事情にやや似た社会背景がある。
安全保障関連法が彼らの任官を躊躇させたのであろう。国立大学(正確には大学校であり学生は国家公務員の特別職)でありながら、授業料が免除される偏差値も高い学校である。卒業後には陸海空の幹部候補生学校に入校する。任官拒否する卒業生に授業料返還の法案が提出されたこともあるが、成立していない。
今日の卒業式に安倍晋三は、これまでと同様に何にも変わらない。諸君は崇高な使命を担うことになると、平気で矛盾する言葉を述べている。
一般の自衛隊の入隊志願者も減少の傾向にある。前年2万5千人のところ6千人減少し、昨年比でほぼ20%減少しているのである。同じく震災直後には、志願者が5万1千名甘利であったことを考えると、自衛隊に対する国民に意識が見て取れる。
自衛隊の志願種を募って、高校卒業生を家庭訪問した自衛隊勧誘者が自治体から個人情報を入手していたことが昨年問題になった。
安保法制が機能するようになれば、戦場は一気に世界中に広がる、。自衛隊は自衛どころではない。活躍の場所が広がる分だけでも、増員しなければならない。しかも圧倒的な危険をも伴うことになる。予算もこれに伴うことになる。志願者はさらに減少するが認知は広がる。自衛隊員を公募するだけでは補い切らなくなる。
国防予算(軍事費)の拡大が、他の予算を圧迫することになり、減少する兵士のために徴兵制への道が開かれることになる。憲法の歯止めをなくすれば一気にこうしたことにつながることになろう。
コメント (1)
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