そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

今では日本だけが前のめりのTPP、国連も反対声明

2016-03-08 | TPP
アメリカ大統領選挙候補選挙が山場を迎えている。民主党の候補二人と共和党の候補三人とも、TPP参加に反対である。選挙民を意識した発言などで多少の含む内容に差があるものの、賛成する者はいない。
当選後も同じ姿勢が貫けるかは疑問のところもあろうが、少なくともアメリカでも国民はTPP参加をすると言ったら票が集まらないのである。日本も同様である。多くの自民党支持者はお忘れであろうが、自民党は公約を破棄してTPP参加交渉している事実は拭えない。
菅官房長官はもう決まっていることと、素っ気ない返答をしている。”大筋”合意の内容も英文で数千ページになるらしいが、日本語には100ページ足らずでお茶を濁している。多岐にわたるため、専門の訳者が集まらないというような、許されないような説明をしている。
TPPについてはいかにも多様な分野に広がっていて、正体不明なことが多い。ここにきて国連の人権委員会が声明を出した。交渉内容の不透明性や、世論不参加によって偏った条約が制定される危険性があるというのである。
声明はTPPに限定しているものではなく、環大西洋貿易投資パートナーシップ(TIIP)、新サービス貿易協定(TiSA)など、そのほかに二国間交渉も、秘密貿易交渉の危険性を指摘しているのである。
交渉には労働組合、環境保護団体、消費者団体、健康に関する専門家たちも参加させるべきとも主張している。どうしてこんな単純なこともできないのだろうか。簡単である。これらの人にとってあまりにも不都合な内容が多すぎるからである。
声明は、全ての自由貿易協定の条約文の草案を各国の議会および市民社会に公表し、検討に十分な時間をとった上で、民主主義的に賛否をとるべきであると主張していますが、当然のことが守られていないのです。これらの貿易交渉は、いずれの場合も多数(国民)に向けては負の側面を見せないか秘密条項を設けるかしてひた隠し、少数(多国籍企業などの大企業)の利益誘導を重ねているといえるものである。
無関税貿易は必ず強者が利益を得ることになる。彼らが勝利する理由はたった一つ”金”である。無関税貿易は、大企業が利潤を生むためのシステムである。TPPは現在は贈収賄疑惑の中にある、甘利明がドンドン進めた日本だけが前のめりの極めて異常な協定といえる。
コメント (1)
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