そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

過疎は深刻であるが、過密はもっと深刻な問題を抱えている

2020-12-01 | 格差社会

日本全国過疎化が問題となっている。あらゆる局面に経済効率が優先され、給与の高い都会、何でも買える都会、若者が集まる都会、流行の最先端を行く都会、会社の本社が集まる都会、有名人の集まる都会、何でも便利な都会になれば人は集まる。
田舎の過疎が進行するのは、都会から人を吸い上げるからである。それも限界になってきた。一昔前までは、都会人には皆故郷が全国に散らばっていた。都会人であっても田舎への理解があった。二世代を経た現在は都会人には、田舎にはじいちゃんばあちゃんすらいなくなった。
田舎農村は、「イナカモン」と言われ、「ヒャクショウ」と言われ時代遅れの象徴的な存在となっている。こうして田舎は少子高齢化の先端を走る。確かに現在田舎は大変である。国が農業など一次産業を擁護しないからである。食糧の自給を放棄したからである。
田舎の過疎は深刻である。農家戸数は減少するし、高齢者ばかりである。しかいながら田舎には人が住むことの出来る土地間があるし、何よりも空間がある。真摯に人間を重んずることになれば、農業の必要性や水や空気を謳歌する田舎の環境は見直されることになるであろう。
その一方都会の過密はもっと深刻である。政治の中枢、経済の中枢として過密化した都会は過密を放棄できない。今回のコロナ騒ぎはそのことへの警告である。資本主義社会は、都会をさらに大きくする、機能を高める、権力も経済力も高めるために過密は進行するばかりである。体制として自らを見直すことはない。新たな力や価値観が生じない限り都会はさらに過密になるしかない。あるいは効率性に背を向けた人たちがわずかながら過密化ら脱するかもしれない。
過密都市は災害に脆い。東京では超巨大な雨水をやり過ごす施設を作っているが、高度のない平地をどのように守れるのであろうか。
都会は便利さと高い所得で、過密が深刻な現状に気が付いていない。
コメント (2)
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