そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

自らの手で築く、スーダン、イラク、アフガン

2011-01-09 | イスラエル

イラクとアフガニスタンは、アメリカの一方的な軍事侵攻で国家として、政治、経済、治安などで最悪の状態にある。夕方、BS11でアフガニスタンに直接かかわる3名の方の討論番組があった。いずれもアフガニスタンの内情と現実を知る方たちであった。異口同音に、タリバン統治時代の方が安全であった。少なくとも命の不安はなかったと言うのであっる。同様にイラクでも、フ110109 セイン時代の方が安全であったことは間違いない。

国民の人権の侵害や言論の弾圧や、独裁者の利権など数多くあった。それでも治安だけは保障されていた。その治安をアメリカ軍に頼っている現政権の存在は否定できない。しかし、イラクの国民も、アフガニスタンの人たちも、アメリカ軍などの撤退、国外退去を望んでいる。他国の介入によって好転した例を、日本に求めてはいたが、かなり状況は異なる。自らん国には自らの手で治めるのが本来の在り方である。

アフリカ最大の面積を誇るスーダンの内戦は泥沼であった。2005年に締結した和平合意はほとんど意味をなしていなかった。北部のイスラム圏地域に政府の機能が集中している。南部のキリスト圏地域は、油田が多くあるがナイルにかかる橋は一つしかないなどインフラ整備が遅れている。今日この国で南部の独立投票が行われる。

多分南部地域は独立することになると思われる。。現体制は長年の非人道的な内紛による経済制裁の解除を、南部の独立で得られる。社会資本もなくあらゆる機能が、北部のイスラム側に握られていた地域である。彼らに独立後の見通しがあるわけではない。唯一あるのは、油田の権益である。これが国家建設の頼みと言える。

中国はすでに巧妙に西側のダルフールからかかわりを持って食い込んでいる。アメリカの独立支援も、油田権益であることは見え見えである。それでも彼らは独立を望むのである。何もなくてもあるいは、他国の論理で合理的と思われることでも、自らの手で築き上げてこそ国家であると言える。国家とは部外者が、良かれと思って介入するものではないのである。

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