国際オリンピック委員会(IOC)バッハ会長「緊急事態宣言と東京五輪関係がない」と発言した。日本政府も東京都も全く軽く見られたものである。
東京都は23日に3度目となる緊急事態宣言の発令がなされるが、大会組織委員会関係者も「日本の感染者は桁違いに少ないと思っているのかもしれないが、IOCの人たちは日本人の感情が分かっていない。」「宣言が再び出されようとしている状況ならできるわけがない。」など、開催への懸念の声が少なくない。開催を模索する委員会ですら。バッハの発言は火に油を注ぐものとなっている。
国民民主党の玉井代表は、「公衆衛生のあり方は、日本で判断すべきもの。バッハ会長からとやかく言われることではない」と批判し、「開催国や組織委員会が現状を一番よくわかっているので、その判断をぜひ尊重いただきたい」と発言し、「宣言が継続する中での開催は難しい」と慎重な立場を示している。
世界各地では代表者選考の試合などの中止が続いている。
右翼ネットの5ch.netでも「なめてるこいつは」金儲け主義で開催したいのだからコロナなんて関係ないんだよな」と批判している。
このようなな中でも、東京五輪組織委員会の橋本聖子会長は、壊れた録音機のように何を聞かれても、開催以外考えていないと発言を繰り返す。原則開催ありきで、オリンピック・パラリンピックの開催しか考えていない。『どうやって開催するか』あるいは、『どうすれば開催できるか』しか頭にないのである。
森喜朗から引き継ぎ、「完全な形での開催」と託された橋本聖子には大会の非開催の選択肢はないのである。二階俊博の、「スパっとやめることもある」発言にも、励ましをいただいたと発言する始末である。
組織員会はひた隠し報道もこれに協力するが、116億円もかけた聖火リレーの警備からも感染者が出ている。屋外行事ですら密が前提の人の集まりでの発生など、感染がどこで起きる可能性を示唆している。しかも香川県と言う小さな県で発生している。
菅義偉は、「新型コロナに勝った証としての開催」を言い続けるが、このお題目はもう誰が考えても無理筋である。バッハも橋本も開催から引く論理も道筋も持たない。現在中止を決定できる人物がいない。怖ろしくて言えないからではない。忖度人物を侍らし唯一決定できる人物が、首相の菅義偉なるチンケな人物であるからである。この男が決断できる度量を持たない。哀れな日本は、景気浮揚の引き金どころか、巨大な負の遺産をさらに抱え込むことになる。