日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

司馬遼太郎著「胡蝶の夢」を読んでいます。

2017-05-10 20:46:33 | 
時代は嘉永から安政の時代。
佐渡に生まれた伊之助という記憶力抜群の若者が江戸に出て、蘭学、蘭方医(正しくは、漢方医。幕府の医者なので蘭方は禁じられているから。内密に蘭方医学に関心がある)お屋敷に奉公に上がるところから始まります。

長編小説のまだ2冊目。伊之助や弟子になった先生良順個人を描こうとしているのではなく、読者は、彼らを通して、その時代の仕組みを教えてもらっている。

長崎出島の海軍伝習所に付随して医学伝習所がつくられ、若きオランダ人医師ポンペが赴任している。
安政年間にコレラが流行した際に、身分にかかわらず患者の診察にあたろうとする医師ポンペに対して、幕府の要請で招かれている立場だから、幕府関係者以外の患者の手当てをすることはまかりならぬ、というのです。

以下抜粋

 幕藩体制は、この国の「皇帝」である将軍を頂点とし、いかに将軍に近く、いかに将軍に遠いかということで無数の身分差が精密につくられている。むろん、将軍を頂点とする遠近尺度は、大名と直参までである。それ以外は、たとえば大名の家来などは陪臣として将軍との遠近尺度のそとにある。まして百姓・町人にいたっては、統治さるべき階級というだけで、別世界といっていい。別世界は別世界で、法制化された無数の身分に細分化され、たがいに差別しあうことにより、専制下の「安定」を示している。




 万人に差別意識を強固に持たせることによって徳川の体制は成立している。もし庶民が、差別などあるべきでないという思想を共有してしまえば、たちまち台地がゆらぎ、その上に載っかった積み木にすぎぬ徳川身分社会などは簡単にくずれてしまう。






医学は医学だけがやってくるのではなく、「君臣共治」とよばれているオランダの社会思想やヨーロッパの人権思想など、あらゆる非日本的な思想が付着してやってくるものらしい。

150年ほど前の日本という国の仕組みです。
がんじがらめの制度の中で、黒船来航に驚き、和親条約で港を開かざるを得なくなった頃。資料を基に描かれた人物群像に引き込まれます。であってよかった本です。私にとって。

戦後生まれで、自由平等、人権尊重、平和主義を掲げる憲法のもとで育ったので、それらが水や空気のようであり、基本だと思っていたけれど、そうではない世界があり、いやむしろ、そうでない世界のほうが、比較にならないほど長い歴史を持っているのだと思い知らされます。
そういう時代の人たちの日々を思いやったりしますが、きっと私の連想とはかけ離れているでしょうね。今の時代のほうが断然いい。ありがたい。せっかくよい時代に生きられたのだから、有益に全うしたいものです。


■ 欄外いいわけ
本(電子版)を読もうとしても、睡魔なのか、途切れ途切れで読んでいます。
面白いと私自身が反応しているのに。
原因は、早朝から、2~3時間庭にでているので、疲れなのでしょう。
でも、今の季節、庭は止まらないし、、、苦笑



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気が多い、というか書きたいことが多いのだけれど、、、

2017-05-10 06:54:10 | 庭 5月
結構いい感じで過ごしている。

自分的には充分贅沢。

あのことも書きたい、これもどうかな、と思うことがいくつか。すみません、読んでくださる方のことを想定しているのではなく、自分からあふれてくるものがあるってだけの、素人の作文です。

で、ガーデニングから。

ブルーのさわやか色のワスレナグサを十分満喫できたので、昨日から退場作業に入っています。
花壇の隙間という隙間がブルーの小花状態だったので、あっという間にコンポスト満杯。コンポストは交互利用のため2つあるのですが、熟成たい肥化が間に合わず、右側は黒のビニール袋で覆って、空っぽのコンポストを作ったが、もうそれも満杯です。いったん満杯になっても数日すると体積が減り、結局はコンポストの体積の10倍ぐらいの生ごみ、除去草などが入ります。


で、茂りに茂ったワスレナグサの株を引き抜くと、アレレ!! キキョウを3株が出現。まったく失念していました。これでキキョウは9株になりました。発芽から育てるのは初めてなので期待大です。




バラの株元まで、ワスレナグサがびっしり覆っていました。風通しは大事です。これでスッキリしましたよね、木立のバラさんたち!!
そう思って、何本かの株元を覗くと、ベイサルシュート(新しい枝に育つ)が何本も初々しく顔をのぞかせているではありませんか!!
今シーズンは花芽もつかず、ドンマイドンマイと自分を慰めていたのに、律儀に元気な枝を育てて復活しようとしていたのです。なんだかご褒美をもらったみたいで、こんなことがあるから、バラの世話、庭仕事は地味~でしょうが、楽しいのです。だって、自分だから喜べる発見がついてくるのですから。笑

花芽が寄りつくようにと、液肥の散布をしたのに、木立のバラに残念組が多いのは確かなのです。で、最初は葉芽(待っていてもお花がつかない芽)をどんどん摘出していました。秋バラの時期まであきらめていました。ところが、脇からサイドシュートが出て、サイドシュートの先につぼみが付き始めました。全部とはいきませんが、花芽ゼロの株の半分以上にこの現象が確認できました。ルンルン♪♪






この花は見ごろだから、この鉢をここに移動して、とか、音声にこそなりませんが、庭仕事中はひとり饒舌の状態です。
きっと、庭仕事している皆さんも、そうなのではないかしら。

頼まれ仕事ではない、自分がしたかいらする、

もっと素敵に、を期待しながら、

だから、楽しいこと満載なんです、庭仕事。

まったく、誰のためにもならない、文章ですね。でも、発見があったよ~と記しておきたかったのです。



今日のバラ写真。雨上がりのバラ。花弁に水滴を載せて。

■ アンネのバラ。2株でつぼみは50個を超えます。


■ シャンテロサミサト。地植え1株、鉢植え2株あります。


■ プリンセスアイコ。スタンダード花形です。


■ フェンス、トレリスのゴールドバニー。


■ ファーストプライズ。圧巻(巨大)の花をこれから開くところです。


■ イザベラルネッサンス。ビロードのような深いつややかな赤です。背景の白のアングロステンマとのコラボ、好きです。


■ デスタントドラムス。3株の新苗を購入して、デスタントドラムスコーナーにしたかったのです。つぼみ20個期待できるかな?


■ ロイヤルサンセット。これはもう20個ほどは開花しています。


■ ミステリューズの挿し木苗。長く咲かせると気が弱るので早めに切ってやる必要があるのだけれど、、、。


■ バラ以外 クレマチスも全開です。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする