詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

破棄された詩のための注釈11

2020-08-11 21:58:35 | 破棄された詩のための注釈
破棄された詩のための注釈11
             谷内修三2020年08月11日

 「不敬罪美術展」から排除された陳列物。
 一、薔薇の模型。銅製。背中の丸い虫が止まっている。理由。膣に似ている。
 一、下唇を半分剥き出しにした赤ん坊の泣き顔。理由。だれの子どもかわからない。
 一、勃起した陰茎。理由。睾丸がついていない。
 一、肛門の菊。理由。性別不明。

 許された展示物。
 一、右記の、ことば。ただし、手書きであることが条件。ゆえに、存在しない。
 一、「死は遺体を焼き、骨を拾い、壺に入らないものは砕いて捨てるまでつづいた。」という行を含む百行の詩。作者不詳。

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