以前、「ヲタク」は韓国社会に独特の住宅賃貸形式である
チョンセ(伝貰)制度について、「チョンセ(伝貰)雑考」なる
雑文を書いた。
そこでも説明したが、韓国のチョンセ制度とは、1970~80年代、
急速な産業化や都市化、高金利などを背景に生まれた
住宅賃貸制度で、利息が家賃代わりになるくらいのまとまった
保証金を家主に預け、住宅を借りて住み、退去時には保証金の
全額を返還してもらう、という制度だ。
様々に矛盾を抱えたそのチョンセ制度が、現在、大きな岐路に
立っているとのこと。
ここでは後学の意味で、東亜日報の関連記事を翻訳練習
させてもらった。
かなり長めの記事だが、全文を翻訳練習してみた。
どこの国であれ、住宅事情は人間生活の根幹にかかわる
問題であり、チョンセ制度のより正確な理解は、韓国社会を
理解する上で欠かせないと見ているからだ。
△「今日のヲタクさんには、
この曲が似合います・・・。
かっこよすぎですッ」
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■한국에서 유독 발달한 전세제도, 갈림길에 서다
岐路に立つ「チョンセ」、韓国独特の保証金前納賃貸住宅制度
(東亜日報 1月13日)
・사라진다… 고령인구 고정수입원 필요, 월세가 부동산
대세이룰것
「消え去る」...高齢化社会の固定収入源、今後、家賃月払い制に
移行
・유지된다… ‘결혼때 전셋집’ 관행 여전… 월세 증가는
일시적 현상
「維持される」...「結婚時のチョンセアパート準備」の慣習に
変化なし、家賃月払い制の増加は一時的現象
보증부 월세가 확산되고 ‘순수 전세’가 줄면서 앞으로
월세가 보편적인 주택 임대차 형태로 자리 잡을 것이라는
관측이 나오고 있다. 하지만 일부 전문가는 한국 시장의
특수성 때문에 전세 제도가 결코 없어지지 않을 것이라고
주장해 두 견해가 팽팽하게 맞서는 양상이다.
一定額の保証金を前納した家賃月払い制が広まり、純粋な
チョンセ制度(※)が減少している中、今後、家賃月払い制が
一般的な住宅賃貸の形式になって行くとの観測が出されて
いる。しかし、一部の専門家は、韓国の住宅事情の特殊性から、
チョンセ制度が消え去ることはないと見ており、現在、二つの
相反する見解が真っ向から対立している。
(※)「チョンセ=伝貰」。利息が家賃代わりになる程度の
まとまった額の保証金を前納し居住する。住宅退去時には
保証金を全額返還。
다른 나라들의 주택 임대차 시장에서는 월세가 압도적
으로 많다. 한국은 1970, 80년대 빠른 경제 성장과 높은
금리, 집값 상승 등으로 전세시장이 크게 발달했다.
전세금을 받아 은행에 넣어두면 안정적으로 높은 이자를
받을 수 있었고, 집을 매입할 때 전세를 안고 사면 대출
부담은 덜면서 집값 상승의 차익을 노릴 수 있었다.
世界の賃貸住宅事情を見ると、家賃月払い制が圧倒的に
多い。韓国では、1970~80年代、急速な経済成長と
高金利、住宅価格の高騰などを背景にチョンセ制度が
広く定着した。当時、家主は、まとまった額の保証金を
受け取り、銀行に預けておけば安定的な利息収入を
得ることができたし、財テク目的でチョンセの居住者のいる
住宅を購入する場合でも、住宅価格から居住者が払った
保証金を減じた額で購入すればいいので(将来的な保証金
返還義務は負う)、借り入れ資金の利子の負担を減らし、
住宅価格上昇で生じる差益をねらうことも可能だった。
하지만 경제의 저성장 추세와 부동산 경기 침체, 저금리
등의 변수로 상황이 달라지고 있다. 집주인들은 지금과
같은 저금리 구조에서는 은행에 전세금을 맡겨봐야 이자
수입이 보잘것없고 주식 같은 금융상품에 투자하기에는
위험성이 커 고민할 수밖에 없다. 집값이 오른다 해도
물가상승률 정도에 그쳐 자본이득을 얻기도 힘들다. 그런
점에서 매달 수십만 원의 안정적인 현금 수입을 챙길 수
있는 월세의 장점이 돋보인다.
しかし、韓国経済が低成長の時代を迎え、不動産取引が
沈滞し金利も低下するなど、チョンセ制度をめぐる状況が
大きく変化しつつある。家主にとっては、現在のような
低金利の中では、銀行にチョンセの保証金を預けても
大きな利息収入は期待できず、かと言って株式など金融商品
への投資はリスクが大きく、頭を悩まさざるを得ない状況だ。
住宅価格の上昇も物価上昇と同レベルにとどまっており、
資産価値が上昇するわけでもない。そうした中、毎月数万円の
安定的な現金収入が得られる家賃月払い制のメリットが
際立ってくる。
일부 전문가는 이런 요인들을 거론하며 장기적으로
전세제도가 사라질 것이라고 주장한다. 이들은 최근
오피스텔 같은 수익형 부동산에 월세 소득을 노리는 돈이
몰리는 현상을 근거로 제시하고 있다. 최성호 미래에셋
부동산연구소 연구실장은 “10∼20년 뒤 고령인구가 늘면서
월세 소득에 대한 필요성이 높아질 것”이라며 “이로 인해
정기적인 수입이 발생하는 월세 시장의 규모가 커질
것으로 예상된다”고 말했다.
一部の専門家は、こうした要因を挙げながら、長期的に見て
チョンセ制度が消え去るものと予想している。彼らは、
ワンルームマンションのような形式の小型住宅に月払い家賃を
ねらう投資が集中している現象を、一つの根拠に挙げている。
ミレエセット不動産研究所のチェ・ソンホ研究室長は、「10~
20年後、高齢人口が増加し、月払いの家賃収入を欲する
高齢者も増加する。社会の高齢化とともに、定期収入を確保
できる家賃月払い制が、今後ますます一般化して行くことが
予想される」と見ている。
보증부 월세가 세입자들에게 불리한 건 사실이지만 세입자
들로서는 현실적으로 따를 수밖에 없을 것이라는 분석도
나온다. 세입자들이 수천만 원에 이르는 전세금 상승분을
일시에 마련하기 어렵고 이사도 가기 힘든 여건에서는
차라리 매달 수십만 원의 월세를 내는 편이 나을 수도
있다는 것. 박합수 국민은행 부동산팀장은 “상대적인
약자인 세입자들은 자금 준비능력이 떨어지는데 보증금
인상 속도는 빠르다 보니 월세를 선택할 수밖에 없다”며
“오피스텔과 원룸 등 소형주택이 대부분 월세 형태인
것처럼 주택을 ‘수익형 부동산화’하려는 추세가 강해 월세
시장이 대세로 자리 잡을 것”이라고 말했다.
一定の保証金を前納した上での家賃月払い制が、入居者に
とって不利なのは事実だが、入居者としては、現実的に
こうした流れを拒否することは難しい。入居者が、数百万円に
上るチョンセ保証金の上昇分を一括して支払うことは困難で、
引越しもままならないとなれば、毎月、数万円ずつの家賃を
出すほうがましだと考えざるを得なくなるのだ。国民銀行
不動産貸付課のパク・ハプス課長は、「立場の弱い入居者が、
資金を準備する能力は限られているが、チョンセ保証金の
値上がりのスピードは速い。そうすると、家賃月払いの選択肢しか
なくなる」とした上で、「現在、ワンルームマンションなど
小型住宅で家賃月払い制が主流になっているように、住宅を
『定期安定収益型の不動産』に変えていく流れは、今後一層
強まり、家賃月払い制が全体の大きな流れになっていくだろう」と
予想する。
전세 제도가 쉽게 없어지지 않을 것이라는 반론을 펴는
전문가들은 중산층의 경제력 현실과 한국 사회의 고유한
관습을 그 이유로 내세운다. 소득에 비해 집값이 여전히
높고 월세도 비싼 상황에서 소득의 상당 부분을 월세로
낼 수 있는 중산층이 별로 없고 결혼하는 자녀에게 전세금을
마련해 주는 관습도 여전하다는 것. 박원갑 부동산1번지
부동산연구소장은 “향후 주택 공급부족 현상이 해소돼
수요자가 우위를 점하면 상대적으로 수요자에게 이득이
되는 전세를 다시 찾을 것”이라며 “보증부 월세의 증가는
특수한 상황에 토대를 둔 것일 뿐 월세가 전세를 대체할
수는 없다”고 강조했다.
一方、チョンセ制度が簡単にはなくならないと見る専門家らは、
中産階層の経済的現実や韓国社会に固有な慣習を、その
理由に挙げている。所得に対して住宅価格が依然として高く、
月払い家賃も高い状況では、所得の相当部分を月払い家賃と
して支払う能力のある中産階層は、決して多くない。また、
結婚する子どものチョンセの保証金を親が準備する慣習も
依然として根強い。不動産1番地不動産研究所のパク・
ウォンガプ所長は、「今後、住宅の供給不足現象が解消され、
需要者側が優位になれば、需要者側にとって相対的に有利な
チョンセ制度が再び市場の大勢となるだろう。保証金付きの
家賃月払い制が増加しているのは、特殊状況が生んだ一時的な
現象であって、それが、チョンセ制度に取って代わることは
ありえない」と強調する。
그렇다고 하더라도 많은 전문가들은 올해가 주택 월세
시장이 활성화되는 출발점이 될 것이라는 데는 동의하고
있다. 김규정 부동산114 부장은 “지금은 월세 시장이 매우
작지만 앞으로는 주택 공급의 한 축으로 성장할 것”이라며
“당장 전세가 자취를 감추진 않겠지만 월세가 늘어나는
쪽으로 주택 임대차 시장의 흐름이 이어질 것”이라고 말했다.
しかし、多くの専門家の見方が一致しているのは、今年が、
賃貸住宅市場において家賃月払い制が大きく活性化する
スタートの1年になるという点だ。不動産104(※)のキム・
ギュジョン部長は、「現在のところ、家賃月払い制の市場は非常に
小さいが、今後、住宅供給の一つの柱として成長するだろう。
チョンセ制度がすぐに消えてなくなることはないにしても、
家賃月払い制が増加していく流れは続くだろう」と語った。
(※)韓国の電話の「114」は日本の「104」にあたる。
△「月曜日からこんなことばっかりやって、
オマエ、ちゃんと仕事してるのか?」
△「ヲタクさんはッ、今日も、汗をかきながら
誰よりもきれいに栄養ドリンクを1本飲み
干しましたッ。それに、肝心のタバコも、
一生懸命、根元まで吸いましたッ!」
(終わり)
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