現在、韓国には70万を超える中国朝鮮族の人々が在住し、その多くが
3K労働の現場を中心にまじめに働き、お金を稼いでいる。
△延吉市の高級マンション「麗水宜家」(百度地図2014年撮影)
ところで、中国には、その朝鮮族の懐(ふところ)を狙い、韓国に
まで遠征して来る朝鮮族専門の詐欺団が存在しているというから
驚きだ。
△延吉市の高級マンション「麗水宜家」の正面入り口(百度地図2014年撮影)
昨年に続き今年5月にも、朝鮮族女性の霊媒師信仰につけ込み、
全財産をだまし取った中国(漢族)の遠征詐欺団がソウルで検挙
されている。
△延吉市の高級マンション「楓叶園」(百度地図2014年撮影)
関連報道によれば、詐欺団は目を付けた女性に対し、まず、「この
あたりで有名な霊媒師を教えてほしい」などと声をかけ、その後、
無関係な通行人を装った仲間が話に加わり、霊媒師の娘のところに
連れていくという流れを作り、女性を詐欺劇に引き込んでいった
とのこと。
△延吉市の高級マンション「楓叶園」の正面入り口(百度地図2014年撮影)
ここでは、ニューシスの関連記事を翻訳練習させてもらった。
なお、今回の翻訳練習では、紙面の都合で韓国語本文の引用は省略して
いる。また、一部に補足説明を加えた。
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■조선족은 미신에 약하다?…무속신앙 사기 중국인 일당 구속
朝鮮族は迷信に弱い?...霊媒師信仰につけ込んだ中国人詐欺団逮捕
(ニューシス 2016年5月29日)
△押収された貴金属(画像はニュース1より)
巧妙な筋書や役割分担を元に他人から金品をだまし取る、いわゆる
「ネタバイ」(※語源は日本語)詐欺の手法で50代の朝鮮族女性から
全財産をだまし取った中国人の遠征詐欺団が逮捕された。
ソウル市永登浦(ヨンドゥンポ)警察署は29日、特殊窃盗容疑で
中国人の男性(漢族50才)とその妻(同43才)ら、中国漢族の
遠征詐欺団5人を逮捕したと発表した。
容疑者らは19日、ソウル市永登浦区永登浦洞の路上で朝鮮族の女性
(52才)に言葉巧みに接近し、「あなたの息子さんが3日以内に
死んでしまう。すごい霊能力を持つ漢方医の先生を知っているので、
先生に全財産を清める祈祷をしてもらえば息子さんを助けることが
できる。清めたお金はそのまま持って帰ればよい」などと語り、
信じ込ませた。
息子が死ぬと言われ気が動転した被害女性が、言われた通り現金と
貴金属など総額8300万ウォン(約830万円)相当の金品を持って
来るや、容疑者らは現金などを一旦、準備していたショッピング
バッグの中に入れさせた後、被害女性のすきをねらい、新聞紙や
水筒などが入った同じ柄の別のショッピングバッグとすり替えた。
その後、容疑者らは被害女性に対し、「先生は今日、忙しいので
会えないそうだ。その代わり、ショッピングバッグの中に先生の
名刺を入れておいたので、そのままの状態で家の箪笥の中に
しまって置き、15日後にバッグを開け、先生に連絡するように」と
言い残し、姿を消した。
数時間後、彼らの行動をいぶかしく思った被害女性がショッピング
バッグの中身を確認したところ、自分がだまされたことに気づき、
警察に通報した。
事件後、被害女性は、14年間、夫婦で日雇い仕事をしながら
貯めた全財産をだまし取られたことを悲観し、漢江に身を投げ
自殺しようとしたところを救急隊員に救助された。
警察は、容疑者らの写真を確保し防犯カメラで追跡捜査した結果、
容疑者らが仁川駅方向に移動した事実をつきとめ、潜伏捜査の末、
逮捕にこぎつけた。
取り調べの結果、容疑者らは中国で組織的な訓練を受けた後、韓国に
入国し、朝鮮族の多くが霊媒師信仰への依存度が高く、多額の現金を
所持している点につけ込み、犯行に至ったことがわかった。
容疑者らは、だまし取った金品の大部分を、すでに外貨両替商を通じ
中国の家族のもとに送金し、一部を韓国での滞在費用にあてていた
こともわかった。
現在、警察は彼らの余罪を追及するとともに、最近、類似の事件が
相次いでいることから、朝鮮族住民に対して警戒を呼びかけている。
(終わり)
粘着質な「ヲタク」は、まだ、ストリートビューの観察を続けている。
△「緑苑花園」マンション団地の入り口(百度地図2014年5月撮影より)
今回は、百度地図のストリートビュー(全景)を使い、中国の延辺朝鮮族
自治州の州都、延吉市の市街地を観察していて気づいたことを、一つ
記録したい。
△「信合小区」マンション団地の入り口(百度地図2014年5月撮影より)
それは、マンションやアパートの建ち方の特徴だ。
△「金地家園」マンション団地の正門(百度地図2014年5月撮影より)
多くのマンション団地は、建物や塀などによって明確に外部と
区切られ、団地に出入りする一か所以上の門がある、という点だ。
△「隆源小区」マンション団地の正門(百度地図2014年5月撮影より)
おそらく、これは中国式の集合住宅づくりの特徴なのだろう。
△「西郡名苑」マンション団地の入り口(百度地図2014年5月撮影より)
韓国でも、財閥系のデベロッパーが建設・販売した巨大なマンション
団地が全国各地で普通に見られるようになっているが、延吉の場合、
マンション団地の名称からは、少数の巨大資本の影を感じ取ることは
できない。
△「大洋雅苑」の全景(百度地図2014年5月撮影より)
電気や水道、下水処理などの事情は、住んでみないとわからないこと
だが、ストリートビューで見る限り、延吉の中流層以上の住宅事情は、
けっして悪くはない。
△「大洋雅苑」マンション団地の正門(百度地図2014年5月撮影より)
いや、少なくとも「ヲタク」(5人家族1馬力。日本では中流の下層?)
レベルの日本人の住宅事情よりも、はるかに立派で余裕がありそうだ。
△「麗水嘉園」マンション(百度地図2014年5月撮影より)
韓国で働く朝鮮族の中には、故郷でこうしたマンションを買うために
がんばっている出稼ぎ労働者も多いのだろう。
△「麗水嘉園」マンション団地の北門(百度地図2014年5月撮影より)
あるいは、すでにこうした住宅で暮らしている家族のために、一人、
韓国に出稼ぎに出ている朝鮮族も多いに違いない。
△「信合花園」マンション団地の正門(百度地図2014年5月撮影より)
ストリートビューを使った延吉の観察から、韓国の工場や建設現場で
頑張る朝鮮族のモチベーションの一端がうかがい知れたような気がする。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)