■봄은 남녘에서 부터..활짝핀 변산바람꽃
春は南から...満開の辺山ハクサンイチゲ
(連合ニュース 2月20日)
경남 통영의 한 산에 한국 특산종인 변산바람꽃이 활짝
피어 가까워진 봄을 실감케 하고 있다.
慶尚南道統営市の山地で韓国特産種の辺山ハクサンイチゲが
花を咲かせ、近づく春を実感させてくれている。
변산바람꽃은 바람꽃 종류 중 전북 변산에서 처음 발견돼
붙여진 이름으로 이른 봄에 길이 2~3cm가량의 흰색 또는
분홍색으로 꽃이 핀다.
辺山ハクサンイチゲは、ハクサンイチゲの種類の中でも全羅
北道辺山で初めて発見されたことにちなみ付けられた名称。
早春に直径2~3cmほどの白、またはピンクの花を咲かせる。
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ここでは、一旦、「변산바람꽃」を「辺山ハクサンイチゲ」と直訳調に
訳し、翻訳練習(素訳段階)させてもらったが、実は、この訳は不正確だ。
さらに言えば、ニュース本文自体が不正確なのだ。
日本では「春の妖精」とも称される、この可憐で美しい花に礼儀を
尽くす意味で、以下、推敲作業に向け、不正確な内容を含む原文の
不正確な素訳の背景について、実に面倒な解説を試みる。
まず、「변산바람꽃」の正体についてである。
この植物は、1990年代、韓国で発見された韓国特産の新種の
植物として新しい学名もついている。
△広島県庄原市のセツブンソウ(同市観光情報公式サイトより)
しかし、どうやらそれは間違いで、本当のところは日本にも生息している
希少植物の「セツブンソウ」と同一種らしい。
韓国国立樹木院がネット上で提供している専門性の高い「知識情報」に
よると、「변산바람꽃」の学名は「新発見」後、新しくつけられた
Eranthis byunsanensis B.Y. Sun
となっている。
ところが、全部で3行しかない「特徴」の欄を見ると、その学名の
上下に、首をかしげたくなるような内容が並記されている。
「ヲタク」は、この記述の行間に、大げさに言えば、記述者の科学者魂、
あるいはギリギリの良心を読み取る思いがした。
いや、心底、それを信じたいと思った。
つまり、韓国という社会的環境の中で、たとえそれが間違いであったと
しても、一旦、韓国特産の新種として登録された「誇らしい」韓国式の
学名を取り消すことはしない(できない)までも、自ら(あるいは
仲間)が突きとめた科学的な事実だけは何らかの形で公表したいという、
抑えがたい思いがあったのではないだろうか。
もし、遺伝子検査などを通じて、それまで日本にしか生息していないと
考えられていた「セツブンソウ」が朝鮮半島にも自生していることが
科学的に証明できるのなら、それはそれで、世界の植物学の進歩に
対する貴重な貢献であることは間違いないのだ。
深読みのし過ぎだろうか?
一方、「바람꽃」については、ネイバー韓日辞典やタウム韓日辞典、
さらには国立樹木院の説明からも、「ハクサンイチゲ」と訳すのが
妥当だ。
日韓ともに、ハクサンイチゲは高山植物を代表するポピュラーな植物で
あり、亜種や近縁種も多い。
さらに、日韓両地域で希少植物であるセツブンソウ(=변산바람꽃)も、
ハクサンイチゲと同じキンポウゲ(미나리아재비)科に属しており、
外見もよく似ている。
新種かどうかは別問題として、1990年代に韓国で、セツブンソウに
ハクサンイチゲ(=바람꽃)の亜種のような名称が新たにつけられた
のも、それ相応の説得力はあるのだ。
ちなみに、同じく1990年代以降、日本の園芸愛好家の間では、
新しく日本に輸入されるようになった韓国セツブンソウについて、
その開花時期にちなみ「ヒナマツリソウ」なる新名称も流布し始めた。
さてさて。
以上のような事情を全て勘案した上で、最初の記事をいかに、より正確に
より的確に日本語に訳し、日本の読者に伝えればいいのか?
「セツブンソウ」と「ハクサンイチゲ」の日本語を使うにしろ、本文の
記述内容との齟齬(そご)が、あまり広がりすぎないように工夫しな
ければならない。
場合によっては、簡潔な補足を加えてもいいだろう。
中級以上の韓国語学習者には、ぜひ、「頭の体操」と割り切って、
上記の「ヲタク」の素訳例の推敲にチャレンジしてみてほしいところ
である。
もちろん、一般的な韓国語の学習には全く役には立たない。
<追記>
以下、「ヲタク」による推敲の結果を公表しておく。
■봄은 남녘에서 부터..활짝핀 변산바람꽃
春は南から..満開の韓国セツブンソウ
(連合ニュース 2月20日)
경남 통영의 한 산에 한국 특산종인 변산바람꽃이 활짝
피어 가까워진 봄을 실감케 하고 있다.
慶尚南道統営市の山地で韓国特産種(ママ)の韓国セツブンソウが
花を咲かせ、近づく春を実感させてくれている。
변산바람꽃은 바람꽃 종류 중 전북 변산에서 처음 발견돼
붙여진 이름으로 이른 봄에 길이 2~3cm가량의 흰색 또는
분홍색으로 꽃이 핀다.
韓国セツブンソウは、ハクサンイチゲの近縁種で全羅北道辺山で
初めて発見された(韓国語名称の直訳は「辺山ハクサンイチゲ」)。
早春に直径2~3cmほどの白、またはピンクの花を咲かせる。
(終わり)