△コネスト韓国地図より
明日5月9日(火)実施される第19代韓国大統領選挙の有力候補の
うち、4人が韓国南東部、慶尚道の出身である。
有力政党を支持基盤に持つ男性候補4人に絞れば、4人全員が慶尚道の
出身者ということになる。
「共に民主党」(中道左派)の文候補は、プサン出身で出身高校は慶南
高校(プサン市西区)。今回の大統領選での大本命候補で「ヲタク」も
支持している。
「自由韓国党」(与党主流派)の洪候補は、慶尚南道昌寧郡の出身で
出身高校は嶺南高校(大邱市)。過去の数々の問題発言や不正疑惑
にもかかわらず、北朝鮮に対する強硬姿勢を前面に押し出し支持を
拡大中。「ヲタク」が見るに、いい意味でも悪い意味でも、もっとも
慶尚道くさい人物。
各種世論調査で一時は文候補に迫る勢いを示した「国民の党」(中道)の
安候補はプサン出身。出身高校は「ヲタク」にもなじみ深いプサン高校
(プサン市東区)。韓国IT業界の立志伝中の人物。テレビ討論などを
通じ、どっちつかずの中途半端な印象が広まり人気が急落した。
パク・クネ前大統領の弾劾問題をめぐり与党から分裂した「正しい政党」
(元与党非主流派)の劉候補は慶尚北道大邱市出身。出身高校は慶北高校
(大邱市)。「同志」の多くが洪候補陣営に流れるなど苦戦している。
これが、慶尚南・北道の知事選挙かプサン市長選挙などなら、特に
不自然な話ではないだろうが、事は大統領選である。
今回の大統領選に如実に現れた、有力候補者たちの異常とも言える
出身地の偏りを、全て偶然のなせるわざと見ることは難しい。
素人(しろうと)目で考えても、過去の軍事独裁政権から民主化後の文民
政権にいたるまで、半世紀の長きにわたり、韓国の国家権力の中枢を連綿と
独占してきた慶尚北道(朴正熙元大統領の出身地)を核とする「慶尚道支配」の
歴史は、パク・クネ(朴正熙元大統領の娘)政権退陣後も、しばらくは、その
強い影響力を維持し続けて行くことになりそうだ。
(終わり)
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