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韓国政治と慶尚道

2017年05月08日 |   〇政治・経済


△コネスト韓国地図より

明日5月9日(火)実施される第19代韓国大統領選挙の有力候補の
うち、4人が韓国南東部、慶尚道の出身である。

有力政党を支持基盤に持つ男性候補4人に絞れば、4人全員が慶尚道の
出身者ということになる。



「共に民主党」(中道左派)の文候補は、プサン出身で出身高校は慶南
高校(プサン市西区)。今回の大統領選での大本命候補で「ヲタク」も
支持している。

「自由韓国党」(与党主流派)の洪候補は、慶尚南道昌寧郡の出身で
出身高校は嶺南高校(大邱市)。過去の数々の問題発言や不正疑惑
にもかかわらず、北朝鮮
に対する強硬姿勢を前面に押し出し支持を
拡大中。「ヲタク」が見るに、いい意味でも悪い意味でも、もっとも
慶尚道くさい人物。

各種世論調査で一時は文候補に迫る勢いを示した「国民の党」(中道)の
安候補はプサン出身。出身高校は「ヲタク」にもなじみ深いプサン高校
(プサン市東区)。韓国IT業界の立志伝中の人物。テレビ討論などを
通じ、どっちつかずの中途半端な印象が広まり人気が急落した。

パク・クネ前大統領の弾劾問題をめぐり与党から分裂した「正しい政党」
(元与党非主流派)の劉候補は慶尚北道大邱市出身。出身高校は慶北高校
(大邱市)。「同志」の多くが洪候補陣営に流れるなど苦戦している。

これが、慶尚南・北道の知事選挙かプサン市長選挙などなら、特に
不自然な話ではないだろうが、事は大統領選である。

今回の大統領選に如実に現れた、有力候補者たちの異常とも言える
出身地の偏りを、全て偶然のなせるわざと見ることは難しい。



素人(しろうと)目で考えても、過去の軍事独裁政権から民主化後の文民
政権にいたるまで、半世紀の長きにわたり、韓国の国家権力の中枢を連綿と
独占してきた慶尚北道(朴正熙元大統領の出身地)を核とする「慶尚道支配」の
歴史は、パク・クネ(朴正熙元大統領の娘)政権退陣後も、しばらくは、その
強い影響力を維持し続けて行くことになりそうだ。






(終わり)



参加カテゴリ:地域情報(アジア)


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