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(終わり)
■신라의 달밤 「風林高」 2001年 〇----
(461)
2001年、ソウルだけで160万(公式統計)を超える観客を動員した
大ヒット作。
慶尚北道の慶州を舞台に、元番長の高校教師、元ガリ勉の暴力組織
幹部、そしてその2人の男が愛する女の男女3人が繰り広げる、
ナンセンスなコメディ映画。
「ヲタク」の趣向には全く合わない映画ではあったが、それでも、
例によって印象的なシーンがいくつかあった。
△海辺での騎馬戦(映画より)
まずは、海辺での騎馬戦。これは、日本統治時代の学校教育を通じて
朝鮮半島に持ち込まれた運動競技と思われる。
△ラーメンやキンパ(韓国式のり巻き)を出す店(映画)
そして次に、女性主人公が経営する学生相手のラーメン店。
最近でこそ日本式の本格的ラーメン屋が増えた韓国ではあるが、
長らく、韓国でラーメン屋と言えば、インスタントラーメンを
調理して出す店のことを意味していた。
遠い昔、「ヲタク」もプサンで一、ニ度食べた覚えがある。
(終わり)
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■복면달호 「覆面ダルホ」 2007年 〇〇---
(460)
2007年、160万(公式統計)を超える観客を動員したコメディ。
日本映画「シャ乱Qの演歌の花道」のリメイク版ではあるが、覆面の
「트로트(演歌)」歌手を主人公にした異色のコメディ物語である。
△覆面演歌歌手(映画より)
売れないロック歌手出身の主人公が、新人演歌歌手として人前に
顔をさらすのが気恥ずかしくてかぶった覆面が大うけし、一躍、
大スターに。
最後に、ジャンルを超越した、歌を愛する心に到達した彼が、自ら
覆面を脱ぐ。
ヒロインとの恋も成就したし、そこそこ楽しめた映画であった。
(終わり)
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■권순분 여사 납치사건 「大誘拐 〜クォン・スンブン女史拉致事件〜」
(459) 2007年 〇〇---
2007年、160万(公式統計)を超える観客を動員した犯罪コメディ。
日本映画「大誘拐」のリメイク作。
3人組の男に誘拐された大富豪の老婆が、誘拐犯らを巧みに利用し、
財産を無駄遣いしてばかりの子どもたちから巨額の身代金をせしめ、
社会に還元するという奇想天外な物語。
△牛頭クッパ(映画より)
なお、この韓国リメイク版では、老婆が巨額の富を築いた源泉は、
秘伝のレシピで作られた「소머리국밥(牛頭クッパ)」にあった。
△3人組の男たちが新しく開店させた牛頭クッパ店(映画より)
3人組の男たちは、最終的に、老婆からその秘伝のレシピを譲り受け、
まじめに働くことになった。
機会があれば、「ヲタク」も食べて見たくなった牛頭クッパである。
(終わり)
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■우아한 거짓말 「優しい嘘」 2014年 〇〇〇--
(458)
2014年、160万を超える観客を動員した社会派映画。いじめ問題を
テーマにした物語だ。
成績優秀で心優しい高校1年生の少女が突然、自死してしまう。
その後、残された母と高校3年生の姉の生活や心境の変化を軸に、
いじめっ子(親しいふりをしながら、作り話の陰口で少女を精神的に
追いつめて行った)や周囲で傍観していた少女らの心に起きる
変化が、丁寧に描かれている。
なかなか見ごたえのある映画だった。
■두근두근 내 인생 「世界で一番いとしい君へ」 2014年
(457) 〇----
2014年、160万を超える観客を動員したヒューマンドラマ。
両親が17才の時に生まれた子が、難病の早老症にかかり、愛情
溢れる両親の元、16才で短い人生を終えるまでの悲しい物語。
(終わり)
■고死:피의 중간고사 「ブラッディ・ミッション」2008年 〇----
(456)
2008年、160万を超える観客を動員した学園サスペンス・ホラー。
考査問題の不正漏洩問題をめぐり事件の隠ぺいをもくろむ教員から
殺された生徒(自殺で処理)の親が、学校の中間考査を利用し、教師や
生徒に復讐する物語だ。
この映画では、あらためて、IT環境の整備が進む韓国の学校教育の
実情に関心を引かれた。
△2008年当時における韓国の高校の職員室(映画より)
これまでも、オンラインシステムによる生徒の出欠管理をはじめ、
各教室へのパソコンおよび大型モニターの設置、学園内外の防犯カメラ
設置など、プサン市の学校で、直接、目にはしてきたが、マークシート
方式で行われる中間考査には、ちょっと驚かされた。
△韓国の高校における2008年第1学期中間考査(映画より)
現在、実際にどれくらいの高校がマークシート式の考査を行っている
のか、知る由(よし)もないが、映画の関連シーンには非常に新鮮な
印象を持った。
「중간고사(中間考査)」という漢字語が、過去の日本統治時代から
引き継いだ学校用語であることに間違いはないが、こと、教育環境の
IT化に限って言えば、どうやら、韓国は日本のはるかに先を走って
いるようだ。
(終わり)
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■임금님의 사건수첩 「王様の事件手帖」 2017年 〇----
(455)
2017年、160万を超える観客を動員したフィクション時代劇。
幼い王子(王の甥)を擁立し政権を意のままにするため、王を暗殺
しようとした悪徳大臣らの陰謀を、王と個性的な部下たちが暴く
物語。
驚異的な暗記力を持つ文官と剣術や格闘術に秀でた武官が、王の脇を
固めていた。
この映画では、所詮、フィクション時代劇とは言え、陰謀を暴かれた
悪徳大臣らがさらし首にされたシーンが、妙に印象に残った。
はたして、朝鮮王朝時代における実際の死刑とは、どのようなもの
だったのだろうか?
(終わり)
■그대를 사랑합니다 「拝啓、愛しています」 2011年 〇〇---
(454)
2011年、160万を超える観客を動員した異色のラブロマンス。
ソウルの坂の町に暮らす2人の老人の恋物語を中心に、彼らの周囲に
生きる人々との交流と別れを暖かい視線で描いた映画。
△老人だって恋もすればデートもする(映画より)
ただし、廃紙回収をしながら生計を立てている老女は、無戸籍(福祉
サービスの埒外)で文字の読み書きが不自由な独居老人。
慶尚道方言を話す、主人公老人の友人は、痴ほう症にかかった妻を
介護しながら駐車場の管理人を務めるなど、登場人物らが直面する
現実は、実に深刻なものだった。
特に終盤、友人が、末期がんを宣告された認知症の妻と手をつないで
練炭自殺する場面は、あまりにも痛々しかった。
韓国社会の高齢化問題は、日本人の中高年「ヲタク」にとっても、
決して他人事とは思えなかった。
(終わり)
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■피끓는 청춘 「僕らの青春白書」 2014年 〇〇〇--
(453)
2014年、160万(公式記録)を超える観客を動員した青春映画。
△女子高生グループの決闘(映画より)
1980年代の忠清南道洪城郡の同じ農業高校に通うスケ番と幼なじみの
男子高校生が主人公。
△チョンガク(小さな大根)キムチをボリボリ食べる主人公のスケ番(映画より)
スケ番は、子どもの頃、いろいろとやさしくしてくれた男への純な
恋心を抱いたまま高校生になっていたが、男は、そんな彼女をしり目に
軟派なプレイボーイへと変身を遂げ、彼女作りに忙しい。
△ソウルから転校してきた女子高生とデートする主人公の男(映画より)
ところが、ある事件を通じ、スケ番の純情に強く心を打たれた男は
改心する。
男は、自分の安全をネタにスケ番を苦しめた卑劣な男番長に捨て身の
戦いをいどみ、番長を道連れに鉄橋の上から川に飛び込み、男の
意地を見せる。
△番長を道連れに川に落ちる主人公(映画より)
その後、高校を退学したスケ番から励まされた男は必死に勉強し、
国立の畜産大学に合格する・・・。
やがて、社会人になった2人は、晴れて結ばれハッピーエンド。
なかなか見ごたえのある楽しい映画だった。
△スケ番役を演じたのはパク・ボヨン
ハッピーエンドの場合、同性の主人公に感情移入しやすいという
事情があるとは言え、いい年をして、スケ番役の女優のファンに
なってしまった自分が、少々情けない。
いずれにしろ、この映画は、語尾に「〇〇ギョ~」や「〇〇ユゥ~」が
くっ付く忠清道方言の魅力を「ヲタク」に教えてくれた初めての映画と
なった。
(終わり)
■알포인트 「R-POINT」 2004年 〇〇〇--
(452)
2004年、160万(公式統計)を超える観客を動員した、異色の
戦場ホラー映画。
ベトナム戦争末期、1970年代初めのベトナムが舞台になっている。
特に期待して見た映画ではないが、なかなか見ごたえのある映画
だった。
婉曲的な反戦映画と見ることもできる。
ところで、昔の日本軍では、相手に所属、階級、氏名を名乗らせる時、
「官姓名を名乗れ!」
と言ったそうである。
それが、独立後の韓国軍に引き継がれたのかどうか、定かではないが、
韓国軍では、
「관등성명(官等姓名)을 대라!」
と言っているようである。
△悪霊が取りついた軍曹に対し「官姓名を名乗れ!」と迫る中尉(映画より)
この映画を見て学んだ表現である。
(終わり)
■불꽃처럼 나비처럼 「炎のように蝶のように」2009年 〇----
(451)
2009年、160万を超える観客を動員した創作時代劇。
朝鮮王朝末期の権勢家、閔妃(びんひ)は、現代韓国では明成皇后
(명성황후)と呼ばれ、一般に悲劇的な最後を遂げた開明的な国母
として崇敬されている。
△景福宮での電灯点火式の様子(映画より)
この映画は、激動の時代を背景に、その閔妃と彼女を影で支え続けた
1人の剣術家を主人公に、2人の悲劇的な純愛物語を描いている。
△東洋で最も早く電灯を導入し、日本人外交官らを驚かせた(映画より)
この映画で、「ヲタク」が少し気になったのは、開明派の閔妃が
導入したとされる電気と電灯の話。
映画では日本よりも早く電灯を導入し、日本の外交官らを驚かせて
いたが、史実から考えると、おかしな話だ。
一般に朝鮮最初の電灯点火は1887年(景福宮)とされている一方、
日本のそれは1882年(東京銀座)である。
この種の娯楽映画にも色濃く投影される現代韓国社会の歪んだ
ナショナリズムとは、つくづく面倒くさいものである。
■일대일 「殺されたミンジュ」 2014年 〇----
(450)
2014年公開の映画。原題の意味は「1対1」。
物語の冒頭で女子高生が数人の男たちにガムテープで口と鼻を塞がれ
窒息死させられる。その後、被害者の父親が、ネットで出会った
メンバーたちとともに、殺人の関係者を次々に拉致し、リンチを
加えながら、懺悔(ざんげ)を迫る。
結果的に、女子高生殺しを命じた将軍は父親から射殺され、将軍の
背後にいた大物政治家は、事件の実行者の手により、女子高生と
同じやり方で殺害される。
そうして被害者の父親を中心とした報復劇は終わる。
しかし、最後の最後に、被害者の父親からこん棒でリンチされた、
事件の実行者が、同じこん棒を使い父親に報復し、映画は終わる。
ミンジュ(民主)という女子高生の名前にしろ、どことなく光州
事件の清算を連想させるような印象の映画だったが、全く物語の
中に入って行けない「ヲタク」がいた。
そもそも、映画冒頭のシーンで、なぜ、女子高生が殺されなければ
ならなかったのか、その理由さえわからないのだから。
(終わり)
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■아리랑 「アリラン」 2011年 〇〇〇〇-
(449)
2011年、カンヌ国際映画祭で「ある視点」賞を受賞した作品。
韓国映画界の鬼才と呼ばれる金基徳(キム・ギドク)監督は、
2008年、突然、山村の山小屋に引き籠り、映画作りの現場からは
距離を置いた隠遁生活を、3年間ほど送った。
△彼が3年近くを過ごした山小屋(映画より)
この映画は、その山小屋での暮らしを背景に、映画や社会、人間、
そして自分自身に対する彼の思索の言葉を中心に記録している。
△虫除けのためか、寝床やパソコンはテントの中(映画より)
部分的に映画的な虚構のシーンや彼の歌う「アリラン」も加わって
いる。
いわば、金基徳の金基徳による金基徳のためのドキュメンタリー
映画である。
△エスプレッソマシンを始め様々な道具を自作した彼(映画より)
とは言え、小学校を出た後、長らく機械工や電気工として働き、
職業軍人(下士官)の経歴も持つ彼だけに、山小屋暮らしの様子
自体が、見ていて単純におもしろかったし、彼の思索の言葉にも
グイグイ引き込まれた。
一見、単調なドキュメンタリー作品ではあるが、「ヲタク」には、
実に見ごたえのある映画だった。
なお、今回は、英語系の動画共有サイトに投稿された、英語と
ロシア語の字幕が入った動画を見た。
(終わり)
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■죽여주는 여자 「バッカス・レディ」 2016年 〇〇〇--
(448)
ソウル市内の某公園で老人相手の売春をしながら生計を立てている
一人暮らしの老娼婦と、彼女の周辺で生きる孤独な老人や社会的
弱者との交流を、乾いた視線で描いた作品である。
△ソウルの某公園で客を待つ娼婦たち(映画より)
登場人物それぞれが、それぞれにどうしようもない事情を抱えながら、
淡々と生きている。
△老女のアパートの2階に住むニューハーフの彼氏は礼儀正しい在日韓国人ヤクザ(映画より)
2016年、モントリオール・ファンタジア国際映画祭では、主演女優賞と
脚本賞をダブル受賞した作品だが、作品の性格上、観客動員は約12万に
とどまった。
△老女の性病を治した院長は、子どもまで作ったフィリピンの元愛人から刺される(映画より)
なお、この映画の邦題(英語題名)となっている「バッカス・レディ」
とは、老人にバッカス(栄養ドリンク)売りを装いながら売春を持ち
かける娼婦たちの俗称である。
(終わり)
■조폭 마누라 3 「ソウルウェディング 花嫁はギャングスター3」
2006年 〇〇〇〇-
(447)
2006年、160万(公式統計)を超える観客を動員したコメディ。
「花嫁はギャングスター(原題=조폭마누라)」シリーズの第3弾。
この映画には、珍しく台湾の人気女優、スー・チーが香港の裏組織の
ボスの娘として登場する。彼女のセリフは全て中国語だ。
彼女は、香港での抗争を避けるため、韓国の友好組織の元に身を寄せる。
超人的な中国武術を駆使しながら、友好組織を大いに助け、香港からの
追っ手も倒す。そして、ついには、香港の抗争を終わらせ、ボスの
座に就く。
△カーチェイス最中のお笑いエロシーン。秘部が密着し2人とも「感じている」。
韓国滞在中、彼女の面倒を見た友好組織の序列最下位の幹部の男は、
彼女の大活躍のおかげで異例の大出世を遂げ、組織ナンバー2の座に
就き、最終的に彼女と結ばれる。
「ヲタク」の予想以上に、おもしろいコメディ映画だった。
△脱線通訳で対立組織の組員を威嚇する朝鮮族女性<左>と主人公<右>
特に、脇役として韓国で主人公女性の通訳をした中国朝鮮族女性の
キャラクターが光っていた。
△ふてぶてしい態度で組員に足指をマッサージさせる朝鮮族女性
ヤクザの通訳とあって最初はビクビク、オドオドしていた彼女が、
都合のいい通訳を通じ、いつの間にか、主人公の側近として
のし上がっていく様が、実に新鮮で滑稽だった。
(終わり)