■항거:유관순 이야기 「抵抗:柳寛順物語」 2019年 〇----
(647)
2019年2月に公開され、110万人を超える観客を動員した歴史映画。
3・1独立運動(1919年)100周年を記念し制作された映画で、
獄中でも独立万歳を叫び、拷問により獄中で命を落としたとされる
柳寛順を主人公に描いている。
△獄中でも大韓独立万歳を叫ぶ柳寛順(映画より)
物語の中心となる逮捕後の獄中でのシーンは白黒で、一部、刑務所外
での追憶シーンはカラーで表現されていた。
ところで、この映画で強く印象に残ったのは、何と言っても、その
むごたらしい拷問シーン。
△拷問される柳寛順(映画より)
これまで「ヲタク」が見た数多くの韓国映画の中でも、おそらく
最も残酷なシーンだった。
△日本人所長と朝鮮人監守による拷問シーン(映画より)
実際、年配の日本人所長と若い朝鮮人監守がキリとペンチを使い、
柳の爪先を突き刺したり、爪を剥ぐシーン(計2回登場)などは、
正視できないほどだった。
人間を死に追い込む獄中生活が筆舌に尽くしがたいほど非道なもの
であったことは間違いないとしても、この表現方法については、
少しばかり疑問を感じてしまった。
(終わり)
■아웃도어 비긴즈 「アウトドア・ビギンズ」 2018年 〇〇〇--
(646)
2018年に公開されたインディーズ系のホラーコメディ。
△最後まで生き残る早漏男カップル(映画より)
山間地の河畔のキャンプ場を舞台に起きる殺人劇を、コミカルに
描いている。
△初体験に失敗し、彼女に慰められる早漏男(映画より)
その夜、キャンプ場にいたのは、管理人を手にかけたドジな殺し屋を
はじめ、若い女性を連れ自然の中での変態プレーを楽しみに来た
金持ちのどM社長、初体験を目当てにやってきた超早漏男と彼女、
そして運の悪いムダン(霊能者)の孫ら、総勢9人。
△スマホで早漏対策を検索する男(映画より)
全く期待せずに見た映画だったが、個性的でおバカな登場人物たちや
ナンセンスな物語の展開にすっかり引き込まれた。
けっこう笑えた映画である。
(終わり)
■B급 며느리 「B級ミョヌリ : 私の息子の嫌な嫁」 〇〇〇〇-
(645)
2018年に公開された異色の中編ドキュメンタリー映画。
内向的で口数の少ない小太りの男(2人兄弟の長男)が、不思議な
ことに自分の母親によく似た(少なくとも「ヲタク」にはそう見えた)、
非常に我が強く、口から先に生まれたような女性と結婚する。
嫁と母親との間には、すでに結婚前からピリピリするような不穏な
空気が流れていたが、結婚後すぐ、2人は大小の衝突を繰り返す
ようになる。
そして、ついには嫁と母親(実家)は交際を絶ってしまう。
しかし、それではすまないのが家族である。
特に、気の強い2人の女性の板挟みになり追いつめられた男は苦悩を
深め、カウンセリングを受けたり、占い所を訪れたりするようになる。
ところが、ここで男は開き直り、普通では考えられない行動に打って
出る。
彼は、自分の苦しみを逆手に取り、嫁と母親双方の言い分をビデオ
カメラで撮影し、「고부갈등」(嫁姑問題)を正面にすえた短い
ドキュメンタリー作品を作り上げた。
その露悪趣味的とも、破滅主義的とも思える作品が独立映画ファンの
間で高く評価され、男は約100万円の現金を手にすることができた。
△一旦、休戦した嫁と母親を車から撮影(映画より)
気をよくした(?)男は、その後も根気強く、嫁と母親を中心に、
自分を含む周辺人物の撮影を続け、とうとう本格的な中編ドキュメン
タリー映画を完成させた。
それが、この作品である。
さいわいにも、この映画は嫁と母親の休戦の場面で終わるが、
それが本当の平和につながっていくのか、あるいは、新たな大抗争の
序章となるのかについては、誰にもわからない。
「ヲタク」自身、正直、身につまされるような場面もあり、見ていて
息苦しさを感じるような時間帯もあった。
それでも、けっこう楽しく見れたのは、男(監督)も語っていた通り、
所詮、「他人の不幸は蜜の味」ということなのだろうか?
(終わり)
■해피 투게더 「Happy Together」 2018年 〇〇〇--
(644)
2018年に公開されたヒューマンな家族ドラマ。
シングルファザーであるサクソフォン奏者の父親と息子が主人公。
△一時期、父子が住んでいた옥탑방(屋上の簡易住宅)<映画より>
父親は、サクソフォン奏者としては生きて行けず、ナイトクラブ、
そして建設現場、漁船乗りと職を転々としながら、最後は水難事故で
亡くなってしまう。
△借金返済に迫られた父親は音楽を捨て船乗りに<映画より>
1人残された息子はカトリック系の孤児院を通じ、アメリカに渡り、
著名な若手サクソフォン奏者となって韓国に帰ってくる。
映画とは言え、いろいろと「ヲタク」の知らない世界を見せて
くれた、という意味では面白い作品であった。
(終わり)