私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ハンサム★スーツ

2008-11-01 19:32:57 | 映画鑑賞
着ればハンサムになれるという新型スーツの試着者として「ぴったり」と白羽の矢が立った定食@こころ屋を営む琢郎。塚地演じる琢郎は残念なことにかなり鼻の穴が空に向かって大きく開いているので、33年間の人生でもてた事なし。
それが洋服の青山が開発したハンサム★スーツを着たらあら不思議、ハンサムな光山杏仁こと谷原章介の一丁上がりという設定。
ハンサム★スーツがどうみても、ゴーストバスターズを想像させる形状なのだが、設定からしてふざけているので、もうそんなことも気にならない。
さば定食や、肉野菜炒め定食が定番で、岡持ちも欠かせない定食屋だが、それでは画面が地味ということで、ライトは黄色でお客さん達の衣装もバンダナにギンガムチェックのシャツと微妙に浮世離れした設定。そういう地味な地味な遊び心も設定が設定なので、逆に微笑ましい。

美人アルバイトの寛子ちゃんには振られても、ハンサム・スーツのお陰で初めて味わう皆の視線。
そして素のブサイク男の時は、気楽に話すことが出来る自分と同じブサイク女性の出現。人生初の出来事にあたふたしてし、塚地と谷原章介が出たり引っ込んだり。
しかし妙なハンサム・スーツがあるせいで、塚地と谷原章介が出たり引っ込んだりしても違和感を感じなくなってくるから不思議だ。
塚地と同じように谷原がくしゃみをすれば劇場に苦笑が渦巻き、谷原章介が鼻をほじればやっぱり劇場に苦笑が渦巻き・・・
笑いが出る映画は色々あると思うが、その笑い声は、自宅でテレビの前で笑う時と同じ種類の笑いだったと思う。ようするに非常に身近な笑いなのだ。
更に一々突っ込みを入れたくなる場面が満載なのだ。
私の両隣に座った女性も小さい声で画面に突っ込みを入れていた。
「あーー汚い」(くしゃみの場面)
「えっーあれでいいんだ」(ハンサム・スーツに危機が訪れた時)
「えーっつ信じられない」(谷原章介のあられもない姿に・・・)


鼻が上を向いているという肉体の利があるので、塚地が面白いのは当然だが、つるっとしたイケメン着ぐるみ役の谷原章介の自分を捨てた怪演に小さく感動した。
「汚いものより綺麗なもの。不味いものより美味しいもの」という誘惑も捨てがたいが、遠くにある大きくて手に入れられない幸せより、身近の地味な温かい幸せがうれしいと思わせるプチハッピーな楽しい映画だった。


1日は映画の日故、千円札1枚あれば2時間楽しむことが出来る。
私が行った映画館は7割位の入り。
でも観客満足度は高かったと思う。
千円だから満足度が高かったのではなく、笑えたから満足度が高かったのだと思う。

***
洋服の青山と画面に大写しになると場内に苦笑が広がった。
なかなか洒落が分かる企業だと思った人もいるに違いない。
見終わった後に、好むと好まざるとに関わらず、My Revolutionを鼻歌で歌ってしまうのもこの映画の特徴の一つ。



マイ★レボリューション
Missing Linkと塚地武雅(ドランクドラゴン),川村真澄,Missing Link,YANAGIMAN
ERJ(SME)(M)

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