BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

UN-GO 第1話 『舞踏会の殺人』

2011-10-14 17:33:08 | Weblog

・・・ってそもそも第一話タイトルからしてレトロだよね。

こちらもノイタミナ枠。

坂口安吾原作というふれこみにちょっと期待していたのだけど、こちらも、結局、なんだかよくわからない因果の能力だけで真相が解明されてしまう。
というか、真相を自動的に犯人が吐露してしまう感じ。

毎回こうなのかなぁ。

安吾というよりも、清涼院流水のJDC探偵みたい。

となると、犯罪の謎解きがどうこうというよりも、犯人の動機や心理、そのように至らしめた社会環境を描く、というのが大きな構成になるのかな。で、その社会環境がここでも戦争。

うーん、なんだか、ギルティクラウンと大して変わらないなぁ。

異能と戦争

で、こちらのほうが、一応安吾を原作に持つ分、相応の歴史的現実感も伴うわけで。

そのあたり、時代感覚をうまくずらして現代?に構成しなおしたところはなんだかんだいてうまい気がする。

ということで、似てるけど、UN-GOの方が、ギルティよりもまとまってるかな。

BONESが制作、というのも安定感の一つのように思えるが。

ただ、それはノイタミナ枠の中での大同小異でしかなくて、そもそものノイタミナ枠についての違和感自体は、ギルティの方で書いたことと変わらない。

フジテレビっぽさも昔のドラマの印象を引きずってる所があるからだけど。

ただ、ドラマって、なんだかんだいって、俳優の印象や、俳優の演技力に左右される所があって、演出や構成の意図通りの結果を呼び込まないわけだけど、そういう人的要素がよりコントロールできる分、アニメのほうが制作側の意図が透けて見えやすいように思えてきた。
もともと、アニメ自体が全能感を与える要素が強いから。
それを、かなりあざとく使い切ってる印象がある。
きっとそういう空気がどうも鼻についているのだろうな。
単に演出過多というのではなく。

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ギルティクラウン 第1話 『発生:genesis』

2011-10-14 16:10:24 | Weblog
なんだか全然わからないうちにあっという間に終わった。

それにしても、このノイタミナって枠は、いろいろな意味でフジテレビっぽいな。

ノイタミナ枠で、この手のSFギミックを用いる文脈では、必ず戦争やら体制やら災害やらを背景に使う。それが世界観のお約束という感じで。

本作だと、日本の戦後と311を足して2で割ったような設定だし。
日本という国が占領される、ないし、されそうになる状況を描いて、その実、日本という存在をとても意識させるような展開。

あまり使いたくはないのだけど、こういうのをホントに「厨二」っていうんだろうな。
宇野常寛の『リトル・ピープルの時代』でいうところの、ビッグ・ブラザー的な想像力がそこら中に溢れてこぼれてる感じ。それも、臆面も無く。

結果的に、ギアスの凄さがわかる、というのがネットの中で流れているようだけど、それも納得。程度問題のように思うものの、ギアスの方には、慎ましさがあったという感じ。

もちろん、1話だけで判断すべきではないけど、ノイタミナのオリジナルものは、そういうところ、いろいろと見る側が気持ちよくなる成分を、たとえば、ロボ、歌、超常の力、絵の姿、戦闘少女、イケメン男子、・・・をこれでもかと詰め込んで、

そのあまりのありえない馬鹿らしい設定をちょっとでもそれらしく見せるために、少しばかり現代社会の風味をまぶして(本作なら311を連想させるパンデミックとその国内の対処の杜撰さ)、

でも、最後には尻切れトンボになるのを厭わず、何となくスタイリッシュなままで終わらせる。

これは『東のエデン』の頃から変わらない。
サプリメントとしてのアニメ。

今回はそういうお約束を破るようなことになるのだろうか。
あまり期待はしていないけど。

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