(感想1、感想3、感想4、感想5、感想6、感想7、感想8もあります)。
何が凄いか、って、12話の結末って、誰一人、ハッピーにならない展開だってこと。
久美子は、おそらくは3年間思い描いてきたであろう、最後のステージで麗奈とソリを吹きあう、という願いを儚くも失ったこと。
麗奈は、自分のわがままに付き合いここまで献身的に尽くしてきた親友の久美子を、よりにもよって、部員の面前で、ソリ落ちを宣言したこと。しかも、全国大会金賞という自らの欲望を優先した結果。
真由は、最後の最後まで、自分がおじゃま虫でしかないことをアピールし続けながら、最後に我を通して演奏した結果、自分が最も望まない「みんなで楽しく演奏する」機会を奪われたこと。
結局、起こったことといえば、麗奈が1年のときのトランペット・ソロの最終選考の意趣返し。
あの時、麗奈が香織から奪ったものを、今回は麗奈が奪い返された、ということ。
しかも自分の意志で。
にしたって、こんな意趣返し、この最終局面でほんとに必要なドラマか?
その結果、「久美子擁護」の発言を繰り返してた奏まで、香織擁護に奔走したリボンちゃんの再演にしか見えなくて、不憫この上ない。
まぁ、奏が久美子に寄り添うのも、所詮は劇場版の1シーンの出来事でしかない、って解釈なのだろうけど。
よくもまぁ、そこまで薄っぺらくしたものだよな。
ていうか、あすか先輩から受け継いだ「響け!ユーフォニアム」は何だったわけ?最終局面で、久美子の初心を振り返させるきっかけとなるような神アイテムではなかったの?とか、もう、ガッカリだよ。
結局、3期で描かれたこととは、滝ファシズムの専横がもたらした「正しさの惨劇」でしかなくて、この結末、いったい、誰得なんだよ?
「正しさ」を追究するだけの純粋主義者で、亡き妻の亡霊を追いかけ続けるガキの滝と、その子ども大人への盲目的シンパのゲシュタポ麗奈が滝への憧憬から、それまでの親友を部員の面前で公開処刑する、というだけの話。
おまけに、久美子の代わりにソリになった真由は、自分の信条に反して、これ以上ないくらい部の空気のすべてをぶち壊して全国大会でパフォーマンスしなくちゃならなくなった。
さすがに、この先、何を久美子が檄として言ったところで、その言葉を額面通りに受け取るような、空気の読めないアホな部員はいないよね?
いや、3期は意図的に、空気の読めない後輩ばかり配したようにも思うけど。
でもまぁ、普通に考えれば、頭のいい子ほど忖度して当たり障りのないことしかいわないし、基本的に口をつぐむだろう。
こういう状況下で喋るのは、基本おバカ属性の葉月やつばめのような、音楽「弱者」の連中くらいでしょ?
実際、葉月は、2番目の演奏が久美子のものだと気づいていなかったみたいだし、ひたすら、自分がオーディションに残ったことを「実力がついた」と考えるしかない、視野の狭いやつだから。
さすがは元テニス部の脳筋だけのことはある。
頑張れば成果が出る、と無邪気に信じられるのがアホな体育会系。
にしても、葉月はマジで株を落としたな。
ともあれ、そうやって久美子を公開処刑したことで、誰も逆らえない、麗奈によるファシスト体制が完成した。
要するに、滝ファシストの麗奈が、自らの信念で親友を殺す物語であり、葉月のような音楽「弱者」が、努力を実力と勘違いし続けるだけの「エセ実力主義」の世界。
それもこれも、まぁ、滝が自分の判断を放り投げて、みんなの投票制なんかに剃りの決定を丸投げしたからせいでしょ?
どんだけヘタレなんだよ、滝って、
教育者としての「責任」をまるっと放棄しただけじゃん。
さすがは、ゆとり教育、なのか?
アスカ先輩が、卒業したらいきなり「滝さんはさ・・・」とか言ってたけど、それが正解だったってことだよね。
音楽しかできないただの変人、それが滝。
でもさ、部員の間に「音楽の耳」に差があることなんて、1期の頃からわかっていたことじゃん。
だから、そこに「平等な一票」なんてものはあるはずもなく、あると信じるなら、それはただの幻想でしかない。
まさに悪平等の極みでしょ?
なんのために専門教育を受けた教師がそこにいるんだよ?
だいたいさ、音楽の質について、たとえば葉月とサファイアの会話とか、全く成立してなかったじゃない?
その点で、結局、良識があるのは、サファイアだけだった、というオチ。
音楽の才能もありながら、アンサンブルするためには、集団の協調というロマンも必要だとわかっていた。
でもそんな好人物はサファイアくらいで、代わりに来たのが烏合の衆の一年生。
そんな一年が大量に入部したっていうのだから、基本的に、ほぼ素人の一年生たちが、気分で真由を選んだから、あの均衡した票の結果でしょ?
こんなのただのアホを動員するポピュリズムと変わらないじゃない。
どこをとっても、ろくなことはない。
ていうか、事実上の「好み」の投票でしかない。
その結論を読めない、滝って、ホント、ただの音楽バカ。
しかしさぁ、こうなったらさぁ、もう全国大会の直前に、真由が退部届け出すしかないじゃん。
でも、あれだけ久美子にまとわりついてきてたのだから、それくらいは、ぜひ、やってほしいけどね。
久美子が自分の信念を貫いたように、真由は真由でその信念を貫いて、一度は決まったソリを、自らの意志で辞退すべきでしょ。
あそこまで久美子に食って掛かっていたのなら。
でなければ、むしろ、真由って、原作以上にただのヘイトを集めるだけのヴィランでしかないじゃん。
ていうか、今回ので、今まで曖昧だったけど、ヴィラン、確定だよ。
ただのビッチ! まぁ、とっても戸松の担当キャラっぽいんだけどねw
で、真由がそういう行動を取らないのなら、秀一たちが集団で、全国大会直前に退部届を出して、麗奈がパニックして終わり、ってことくらいやってみせろよ。
だって、麗奈が久美子を公開処刑したのだから、もはや麗奈と久美子の関係は以前のようには戻れないでしょ?
なによりチキンハートの麗奈が無理なはず。
だったら、そこで、秀一が、麗奈をバッサリ捨てて久美子を取る、位のことをしてみせろよ。
だって、結局のところ、このユーフォの3期は、滝ファシストの麗奈のわがままな吹奏楽部支配の物語、政治ゲームになってしまったのだから、それならそのための暴動を、秀一が示して、麗奈との格の違いを見せつけるしかないじゃん。
そうして、3期の北宇治の諸悪の根源が、麗奈であることを秀一がちゃんと糾弾すべきなんだよ、だってこれは、もうただの「推し」を巡る政治ゲームになってしまったのだから。
花田十輝の失敗は、ユーフォを、ラブライブとかああいうアイドルオーディションものと勘違いしちゃったところでしょ?
だから、この最終局面において、演奏の話を一切飛ばして、ただの吹奏楽部内のグダグダした人間関係に堕してしまった。
いやー、1期や2期、劇場場の積み重ねはなんだったのさ?
あれもアイドルものに見えたのかね?
とにかく、ここまでぐちゃぐちゃのめちゃめちゃにしたのだったら、真由なり秀一なりが退部届をだして、彼らなりの矜持を示させることで、麗奈がいかに愚かな人間だったか、公に思い知らせるくらいのことはしてくれないとつまらない。
それくらいまでやったうえで、結局、滝の教師としての指導力に問題があった、って責任問題にまで発展させたほうがいいよ。
そこまでやるならこの脚本でも認めなくはない。
要するに、滝イズムへの攻撃であり、滝ファシストである麗奈にトラウマを植え付けさせる展開。
そうでないと、久美子がただの殉職だからね。
多分、奏の言動が最も正しくて、最もここまでシーズンを通じて見てきた視聴者を代弁している。
あれをただの不満で終わらせるなら、ただの茶番でしかない。
久美子の主観で、久美子が泣き寝入りして終わり、みたいな終わり方だけは嫌だ。
あと、どうやら原作では久美子は、音楽教師の道を歩みみたいだけど、この状況でそうなるなら、単に滝イズムのファシスト2号になるだけだから、ぜひとも、あすか先輩あたりに久美子を思いとどまらせて、少なくとも、一度は音楽とは縁のない世界に久美子を導いて、久美子の洗脳を解いてやってほしい。
そういう意味で、麗奈が間違っていて、真由は正しかった、というのなら、このめちゃくちゃな改変も、意味があったものとして理解できる。
とにかく、「正しいことをするのが正しい」みたいな、ダメなポリコレの肯定で終わることだけはやめてほしい。
麗奈は特別だから、をマジックワードとして使える夢は、儚くも冷めちゃったんだよ、今回。
(感想3へ)
(感想4へ)
何が凄いか、って、12話の結末って、誰一人、ハッピーにならない展開だってこと。
久美子は、おそらくは3年間思い描いてきたであろう、最後のステージで麗奈とソリを吹きあう、という願いを儚くも失ったこと。
麗奈は、自分のわがままに付き合いここまで献身的に尽くしてきた親友の久美子を、よりにもよって、部員の面前で、ソリ落ちを宣言したこと。しかも、全国大会金賞という自らの欲望を優先した結果。
真由は、最後の最後まで、自分がおじゃま虫でしかないことをアピールし続けながら、最後に我を通して演奏した結果、自分が最も望まない「みんなで楽しく演奏する」機会を奪われたこと。
結局、起こったことといえば、麗奈が1年のときのトランペット・ソロの最終選考の意趣返し。
あの時、麗奈が香織から奪ったものを、今回は麗奈が奪い返された、ということ。
しかも自分の意志で。
にしたって、こんな意趣返し、この最終局面でほんとに必要なドラマか?
その結果、「久美子擁護」の発言を繰り返してた奏まで、香織擁護に奔走したリボンちゃんの再演にしか見えなくて、不憫この上ない。
まぁ、奏が久美子に寄り添うのも、所詮は劇場版の1シーンの出来事でしかない、って解釈なのだろうけど。
よくもまぁ、そこまで薄っぺらくしたものだよな。
ていうか、あすか先輩から受け継いだ「響け!ユーフォニアム」は何だったわけ?最終局面で、久美子の初心を振り返させるきっかけとなるような神アイテムではなかったの?とか、もう、ガッカリだよ。
結局、3期で描かれたこととは、滝ファシズムの専横がもたらした「正しさの惨劇」でしかなくて、この結末、いったい、誰得なんだよ?
「正しさ」を追究するだけの純粋主義者で、亡き妻の亡霊を追いかけ続けるガキの滝と、その子ども大人への盲目的シンパのゲシュタポ麗奈が滝への憧憬から、それまでの親友を部員の面前で公開処刑する、というだけの話。
おまけに、久美子の代わりにソリになった真由は、自分の信条に反して、これ以上ないくらい部の空気のすべてをぶち壊して全国大会でパフォーマンスしなくちゃならなくなった。
さすがに、この先、何を久美子が檄として言ったところで、その言葉を額面通りに受け取るような、空気の読めないアホな部員はいないよね?
いや、3期は意図的に、空気の読めない後輩ばかり配したようにも思うけど。
でもまぁ、普通に考えれば、頭のいい子ほど忖度して当たり障りのないことしかいわないし、基本的に口をつぐむだろう。
こういう状況下で喋るのは、基本おバカ属性の葉月やつばめのような、音楽「弱者」の連中くらいでしょ?
実際、葉月は、2番目の演奏が久美子のものだと気づいていなかったみたいだし、ひたすら、自分がオーディションに残ったことを「実力がついた」と考えるしかない、視野の狭いやつだから。
さすがは元テニス部の脳筋だけのことはある。
頑張れば成果が出る、と無邪気に信じられるのがアホな体育会系。
にしても、葉月はマジで株を落としたな。
ともあれ、そうやって久美子を公開処刑したことで、誰も逆らえない、麗奈によるファシスト体制が完成した。
要するに、滝ファシストの麗奈が、自らの信念で親友を殺す物語であり、葉月のような音楽「弱者」が、努力を実力と勘違いし続けるだけの「エセ実力主義」の世界。
それもこれも、まぁ、滝が自分の判断を放り投げて、みんなの投票制なんかに剃りの決定を丸投げしたからせいでしょ?
どんだけヘタレなんだよ、滝って、
教育者としての「責任」をまるっと放棄しただけじゃん。
さすがは、ゆとり教育、なのか?
アスカ先輩が、卒業したらいきなり「滝さんはさ・・・」とか言ってたけど、それが正解だったってことだよね。
音楽しかできないただの変人、それが滝。
でもさ、部員の間に「音楽の耳」に差があることなんて、1期の頃からわかっていたことじゃん。
だから、そこに「平等な一票」なんてものはあるはずもなく、あると信じるなら、それはただの幻想でしかない。
まさに悪平等の極みでしょ?
なんのために専門教育を受けた教師がそこにいるんだよ?
だいたいさ、音楽の質について、たとえば葉月とサファイアの会話とか、全く成立してなかったじゃない?
その点で、結局、良識があるのは、サファイアだけだった、というオチ。
音楽の才能もありながら、アンサンブルするためには、集団の協調というロマンも必要だとわかっていた。
でもそんな好人物はサファイアくらいで、代わりに来たのが烏合の衆の一年生。
そんな一年が大量に入部したっていうのだから、基本的に、ほぼ素人の一年生たちが、気分で真由を選んだから、あの均衡した票の結果でしょ?
こんなのただのアホを動員するポピュリズムと変わらないじゃない。
どこをとっても、ろくなことはない。
ていうか、事実上の「好み」の投票でしかない。
その結論を読めない、滝って、ホント、ただの音楽バカ。
しかしさぁ、こうなったらさぁ、もう全国大会の直前に、真由が退部届け出すしかないじゃん。
でも、あれだけ久美子にまとわりついてきてたのだから、それくらいは、ぜひ、やってほしいけどね。
久美子が自分の信念を貫いたように、真由は真由でその信念を貫いて、一度は決まったソリを、自らの意志で辞退すべきでしょ。
あそこまで久美子に食って掛かっていたのなら。
でなければ、むしろ、真由って、原作以上にただのヘイトを集めるだけのヴィランでしかないじゃん。
ていうか、今回ので、今まで曖昧だったけど、ヴィラン、確定だよ。
ただのビッチ! まぁ、とっても戸松の担当キャラっぽいんだけどねw
で、真由がそういう行動を取らないのなら、秀一たちが集団で、全国大会直前に退部届を出して、麗奈がパニックして終わり、ってことくらいやってみせろよ。
だって、麗奈が久美子を公開処刑したのだから、もはや麗奈と久美子の関係は以前のようには戻れないでしょ?
なによりチキンハートの麗奈が無理なはず。
だったら、そこで、秀一が、麗奈をバッサリ捨てて久美子を取る、位のことをしてみせろよ。
だって、結局のところ、このユーフォの3期は、滝ファシストの麗奈のわがままな吹奏楽部支配の物語、政治ゲームになってしまったのだから、それならそのための暴動を、秀一が示して、麗奈との格の違いを見せつけるしかないじゃん。
そうして、3期の北宇治の諸悪の根源が、麗奈であることを秀一がちゃんと糾弾すべきなんだよ、だってこれは、もうただの「推し」を巡る政治ゲームになってしまったのだから。
花田十輝の失敗は、ユーフォを、ラブライブとかああいうアイドルオーディションものと勘違いしちゃったところでしょ?
だから、この最終局面において、演奏の話を一切飛ばして、ただの吹奏楽部内のグダグダした人間関係に堕してしまった。
いやー、1期や2期、劇場場の積み重ねはなんだったのさ?
あれもアイドルものに見えたのかね?
とにかく、ここまでぐちゃぐちゃのめちゃめちゃにしたのだったら、真由なり秀一なりが退部届をだして、彼らなりの矜持を示させることで、麗奈がいかに愚かな人間だったか、公に思い知らせるくらいのことはしてくれないとつまらない。
それくらいまでやったうえで、結局、滝の教師としての指導力に問題があった、って責任問題にまで発展させたほうがいいよ。
そこまでやるならこの脚本でも認めなくはない。
要するに、滝イズムへの攻撃であり、滝ファシストである麗奈にトラウマを植え付けさせる展開。
そうでないと、久美子がただの殉職だからね。
多分、奏の言動が最も正しくて、最もここまでシーズンを通じて見てきた視聴者を代弁している。
あれをただの不満で終わらせるなら、ただの茶番でしかない。
久美子の主観で、久美子が泣き寝入りして終わり、みたいな終わり方だけは嫌だ。
あと、どうやら原作では久美子は、音楽教師の道を歩みみたいだけど、この状況でそうなるなら、単に滝イズムのファシスト2号になるだけだから、ぜひとも、あすか先輩あたりに久美子を思いとどまらせて、少なくとも、一度は音楽とは縁のない世界に久美子を導いて、久美子の洗脳を解いてやってほしい。
そういう意味で、麗奈が間違っていて、真由は正しかった、というのなら、このめちゃくちゃな改変も、意味があったものとして理解できる。
とにかく、「正しいことをするのが正しい」みたいな、ダメなポリコレの肯定で終わることだけはやめてほしい。
麗奈は特別だから、をマジックワードとして使える夢は、儚くも冷めちゃったんだよ、今回。
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