ついでにシュリーマンが発掘したトロイの遺跡(木馬)を紹介しておきます。写真はフイルムのため1回クリックした後もう一度画面の下に出る拡大のアイコンをクリックしてください。
トロイ発掘についてこの項の最初に述べたのはシュリーマンが幼少時にホメロスのイリアスに感動したのがきっかけと紹介しました。当時トロイの実在は疑問視されていました。彼は実在を証明するため事業を起こし費用をためました。そしてついにトロイの遺跡発見となるのが彼の自伝「古代への情熱」のストーリーでした。
しかし、最近の研究によればどうやらこの話しはシュリーマンのウソであったようです。
「シュリーマン 黄金と偽りのトロイ」(トレイル著 青木書店)はシュリーマンの日記などを厳密に考証し彼の幼少時の話しをウソであると主張しています。この本は私も読みましたが、キワモノ的なものでなく信頼が置けるものと感じました。(読んだのが数年前のため詳細は忘れたので以下のようなことを付け加えておきます)
インターネット上の百科事典ウィキペディアもこのトレイルによっているのか幼少時の話しをシュリーマンの虚言癖、見得によるものとしています。そして30歳年下の再婚相手の教養と美貌にコンプレックスを感じトロイの発掘が子供の時からの夢だったと語ってしまい発掘する羽目になったとしています。
また英語版のウィキペディアも幼少時の話しを証明するものはないと言う説を紹介しています。
トレイルの本で紹介されているシュリーマンの離婚、再婚の話しも面白いです。興味のある人はこの本をお読みください。
ついでにもう1つ。シュリーマンはトロイの発掘以前に日本を訪れ(1865年)約1ヶ月滞在して将軍家茂の行列など見学し日記風の記録を残しています。