最後の観光も王室関連建造物でした。前国王ハッサンⅡ世の60歳の誕生を記念して1986年から8年がかりで1993年に完成したハッサンⅡ世モスクです。世界で3番目に大きいモスです。全敷地に8万人、内部に2万5千人収容可能だそうです。総工費5億ドル以上(約500億円以上)です。ちなみに国民一人(総人口約3000万人)あたり所得は1900ドル(19万円)です。(外務省ホームページ)日本の自公政府は一人当たり1万5千円で国民を買収しようとしていますが、モロッコでは国民一人あたり1万7千円でモスクを作りました。
もともとこの地は海岸線に面したスラム街でありました。lonely planet によればこの地を何ら保障なくして追い出されたスラム住人の恨みはまだ続いているそうです。(p91) イスラームの戒律が厳しい、たとえばイラン、パキスタンなどでもモスクは非イスラーム教徒にも公開されていますが、ここモロッコでは非イスラーム教徒の入場は禁止されています。ただこのモスだけは例外的に英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語のガイドつきで公開されています。そのことからこのモスクの建設・存在の意味がなんとなく分かるような気がしました。