日本で演歌、フランスでシャンソンといえばポルトガルではファドです。ということでポルトガルのリスボンでファドを聞きに出かけました。ファドは「運命」「宿命」を意味します。また、歌詞の中にサウダーデ(郷愁)という言葉が多く出てきます。したがってテーマは人生の哀感を歌ったものが多いそうです。
起源にはいろいろ説があるようですがリスボンの底辺の人たちとブラジルの黒人奴隷の音楽が融合して19世紀に成立したというのが一般的のようです。
なお、今回の添乗員堤さんが中丸明の本の一節を引用してポルトガル人の海外侵攻時代の家族たちの思いを歌ったものだとの説を紹介しましたが、ウイキペディアではそれについて以下のように書いています。「大航海時代に帰らぬ船乗りたちを待つ女たちの歌という起源説は、1974年まで続いた独裁政権の文化政策の中で作られたでっちあげである」