このように教会での結婚式は珍しくありません。以前紹介したように中国でもハルビンで遭遇しました。2016年8月14日に紹介しています。というようにこのことからもその国の信仰状況について考えることは出来ませんし、特に私などには全く不能です。ここフィリピンでのカトリック信仰についても私には無縁です。しかし旅行前以下のような文章に出会っていました。
「今日でもフィリピンのカトリック信者の多くは聖書を持たない。特に農村部では聖書を自宅にもつ者はほんのわずかであるといってよい。聖書にかわって、パッション***が広く用いられているのである」(「現代フィリピンを知るための61章」p86)
「パッション」について注を入れておきますと「天地創造からキリストの誕生、受難、十字架の死、黙示録までが描写されているフィリピンで創作された叙事詩です」
単純化するとフィリピンでのキリスト教信仰は聖書ではなくこのパッションによるということです。そこで今回の旅行でフィリピン人にこのことを尋ねてみました。ある程度の年配の人は私の理解に基づく質問に肯定的に答えてくれました。しかし、やや若い世代の多くは「パッション」という言葉を知りませんでした。現地ガイドのVERGIE SOULISにそのことについて尋ねるとそうでしょうね、という返事でした。というわけで私の疑問は聖書も持たず、パッションも知らない信仰は若い世代ではどうなっているのだろうと、この結婚式に出会いながら考えました。(余計なお節介)