100倍楽しむ海外旅行  時々国内旅行

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歳(終末期後期高齢者)のジジイの53

回の旅行103ヶ国を100倍楽しんだ話 付録で時々エンディングノート

「フィリピン」編 世界遺産の町ヴィガン11 ホセ・ブルゴス神父

2018年03月16日 08時18分02秒 | フィリピン

 

 ホセ・ブルゴス神父(1837~1872)はスペイン系メスティーサ(スペイン人とフィリピン人とのダブル)を母としてここヴィガンに生まれた在俗司祭です。私は旅行を計画した時点で彼の博物館を是非訪れたいと思っていましたが、旅行コースにはありませんでした。そこで自由時間を利用していきたいと思っていました。残念ながら当日休館日でした。写真はコースにあった6代キリノ大統領の生家の隣にブルゴスの生家がありその標示板です。

 彼のことを知ったのは「フィリピン革命とカトリシズム」(池端雪浦著)でした。この本によると「原住民社会の側に自己を一体化し」(p68)彼の思想は「聖職者集団間の権益争いが、やがて、人種差別問題として自覚され、それがさらに民族意識へと成長していく過渡期の微妙な歴史過程をわれわれの前に開示している」(p71~72)

 彼の思想はスペイン当局に危険視され彼とは全く無関係の暴動事件への関与をでっち上げられ処刑されます。彼の思想はスペインからの独立ではありませんでしたが、後のフィリピン革命(独立)へ繋がるものでした。

 3月1日に記述した「カトリック教はスペイン支配の尖兵であると同時に、一方ではスペインからの自立、独立の拠点という相反する役割を歴史的に担ってきました」の一例でもあります。

 なお、この「フィリピン革命とカトリシズム」はこのことがテーマの好著です。


「フィリピン」編 世界遺産の町ヴィガン10 コトバ

2018年03月16日 08時15分20秒 | フィリピン

 

 紹介していませんが勿論この地にも教会はあります。その教会の入り口にこのような掲示がありました。私が興味を持ったのは”ILOKANO”と”ENGLISH”という表示でした。この教会のミサなどで使用される言語名ですね。”PHILIPINE”という文字はありませんね。”ILOKANO”というのはこの地に住むイロカノ族の言語です。この地での多数派で約700万人の母語です。英語と並んでの公用語であるフィリピン語の使用がないようですね。実際にこの地でフィリピン語の挨拶をしてもあまりよい反応がありませんでした。