採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

カヌレの、問題

2006-12-20 | +お菓子(西洋)


カヌレって、ひところ流行りましたよね。
ひだひだの型とこんがりした色合いが特徴。
この色は蜜蝋を型に塗って焼くことから来るのです。

流行は去ったのかもしれないけれど、私は大好き。
カヌレ型も蜜蝋も持っているほど。
なのに1回作ったきり。レシピはとても簡単なのに。

なぜかというと蜜蝋の扱いが厄介なのです。
蜜蝋はミツバチさんのおうちの建材で、風雨に耐えるわけですからとても丈夫な代物。これが天板にたらり、と垂れると。そりゃもう、食器用洗剤では落ちません。ガスコンロのこびりついた油汚れよりもっと手ごわいかも。

1回目、この扱いになれず、あちこちに蜜蝋をくっつけてしまい、後で泣く泣く洗い物をしたのでした。そして焼成中の衝撃の光景(後述)。
最近になってようやく傷口も癒え(?)再挑戦することに。

■材料(うちにある型14個分)
(括弧内は、いろいろな作り方をみた結果許容範囲と思われる分量です)
牛乳  500ml
バター (25~)50g
バニラ棒 1/2(~1)本 …縦割りにし、種を出しておく
卵   2個
卵黄  2個
粉砂糖 (200~)250g  …粉糖と薄力粉をあわせてふるう
薄力粉 100(~125)g
ラム酒 (50~)75ml  …いまうちにないのでバーボンを使用
蜜蝋   適量

■型の準備
1)すべての型を上向きにしひとつに蜜蝋を半分強入れる。
 天板に新聞紙をしき(型の外側についた蜜蝋が垂れ落ちるため)、オーブンで熱くする。


これが蜜蝋の固まりです。高温で液状に


2)蜜蝋が液状に溶けたら、2重に軍手をはめた手で、くるっと傾けて、蜜蝋を型の7分目程度まで触れさせるようにする。そうしたらその蜜蝋を次の型に流し込む。作業が終わった型は上に向けたままにし、また天板に戻す。これをすべての型について行う。

3)蜜蝋を塗り終わった型を再度オーブンで熱くする。

4)パラフィン紙をカップ状にして杯などにおいておく。もう一枚の天板に、パラフィン紙を余裕をもって敷いておく(または、平行な線からなる網の上にパラフィン紙をたるむように敷いておくといいかも)。

5)熱くなった型から余分な蜜蝋を杯のパラフィン紙にあける。これが終わった型
は天板のパラフィン紙の上に伏せておく。すべてについてこれを行ったら、もう一度型をオーブンであたため、余分な蜜蝋を垂らす。このとき型をちょっと揺らす。

6)型を冷ます。パラフィン紙の上に余分な蜜蝋が垂れているので、さめたらこれを集めておく。杯の蜜蝋とあわせて次回また使えます。


パラフィン紙からはぎとった蜜蝋



■生地の準備(前日)と焼成
1)鍋に牛乳、バター、バニラ棒(種とさや)を入れて沸騰させる。

2)鍋底を冷水につけ、卵が煮えない温度(60度くらい)に冷ます。

3)卵と卵黄を溶いておき、この鍋に加える。さらに振るっておいた粉糖・薄力粉を混ぜ、最後にラム酒を入れる。

4)別の容器にざるで漉し一晩おく。バニラ棒は生地に再度浸しておく。

5)休ませた生地を軽くまぜ、準備した型に流し込む。レシピには9分目とあるが、もっと少ないほうが無難(理由は後述)。

6)180~190度のやや高温で約1時間焼く。出来れば上火は弱め。

この焼成が大問題。
なんと


2006/12/14 カヌレ、発射!

型から発射されてしまうのです。実はこの問題は前回も経験済み。一体なぜ!?

3回実験しました(試食してくださったみなさん、ごめんなさいね)。

1回目:火力の問題かと思って強火にしてみたら焦げ気味
2回目:やや弱火にしたらやっぱり発射。ふたをしてみたら、ふたの隙間から漏れ出して…
3回目:理由は不明だけれど、やや軽症。

焼き上がりを観察し、考察するに、どうも蜜蝋のつきかたが問題のよう。
蜜蝋が厚めになっていると、その部分の生地が柔らかく変形して、そこに空気がたまってしまうよう。そして空気が膨張して生地が押し上げられるのだ。

一番上の写真、てっぺんのくぼみのところ、焼き色が薄いですよね。
ここは型を逆さにしたとき、蜜蝋のしずくが1滴残っていたところだと思われます。ここは焼き色が薄くて、くぼんでしまって(空気がたまって)いるのだ。これが原因では?

次は、蜜蝋を薄く均一につけることを心がけてみる予定。
薄くって焦げ付くかな、というくらいがよいみたい。

でもでも、本当は全然違う理由かもしれない。
どなたか、熟練の方、アドバイスお願いします・・・。


■2007.2.21追記
「フランスおいしい旅ガイド」より。
★カヌレのパートが上がらないようにするには:
①牛乳を暖めすぎない(85℃を越すとだめ)
②小麦を薄力にする
③バターを入れすぎない
④220℃で45分、しっかり焼きを入れる
また、アルミの型だと蜜ろうが薄くなってしまうし、焼き上がりに時間がかかる。
コメント (6)
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