採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

フォックスナッツのポン菓子

2019-11-07 | +お菓子・おやつ

インド食材店で、大好きなのついていないポン菓子をみつけたので買ってみました。
インドにもポン菓子ってあるんだ~。 

フォックスナッツ

こんな感じの、大粒のポン菓子です。
 

フォックスナッツ

ぷっくりまるっこい形状。
ごくごくうっすらほろ苦いような独特の風味があります。
美味しいので沢山食べられる味です。
食感は、パリパリではなくて、ちょっとしにょっとした感じ。(どこかで多少湿気た?)
 

フォックスナッツ

原材料は?と見てみると、フォックスナッツfoxnut。あちらの言葉ではMakhanaというようです。
フォックスナッツって?
余り聞かない名前だけれど。

調べてみると、オニバスですって。
オニバス・・・。思っても見ない植物でした。
もっとこう、穀類っていうか、地上系の植物かと。

オニバスは、スイレン科オニバス属オニバス。
(子供がのっかる絵で有名なオオオニバスは、スイレン科オオオニバス属オオオニバス。)

オニバスは、葉っぱや茎など全体にトゲトゲが沢山あり、どちらかというと凶悪な様相の植物です。
種子は、真っ黒で固くて丸く、直径1㎝くらい。固い殻の中に白いデンプン質が包まれています。
この種子を芡実(けつじつ)ともいい、漢方薬に使われたりします。

おお、芡実!
聞いたことあります。
漢方スープの中に入ってました! 

フォックスナッツ

この写真は2009年に四神湯の中身を解体してみたときのもの。
左下の断面が真ん丸で、表面が茶色のものが芡実です(殻から出してある状態)。

そうか、これかあ・・・。
漢方食材としては、いろいろなものと混ぜて使うものですが、これ単体でポン菓子にしてしまうのか・・・。

foxnutsで検索したら、インドの動画が出てきました。
言葉も分からないし長い動画だし、どうしようかな、と思ったものの、一応見てみたら、なかなかこれがびっくり。
このポン菓子、米ポン同様、例の圧力をかけて作る機械(穀類膨張機)を使って作るものだと思ったら、違うのです。

なんと、天然ポン菓子(ポップコーンとほぼ同じ原理)。

先ほど黒くて固い殻につつまれている、と書きましたが、その殻ごとじっくり、つきっきりでかきまぜながら乾煎りしていきます。
そして十分加熱したところ、即座に数粒ずつ、木の台に放り木槌で叩いて殻を割り、その減圧で瞬間的にポン菓子になる、という訳です。
(動画19:00頃)

ポップコーンは、加熱して圧力が上がった中身が、自力で殻を割ってはじけますが、フォックスナッツの場合は人間が割る作業を。
こんな方法があったとは。



 

上記動画は伝統的な方法ですが、現代では勿論、各段階で機械化されているのではないかと思います。
(加熱~ポンの機械はたとえばこちら

栽培や収穫も、意外と大変そうです。
・苗床(浅い池)に種まき
・苗が育ったら栽培場所(池)に植え付け。その池では魚を飼ったりアヒルを泳がせたりして、肥料供給、害虫駆除をはかる。
・花は水上で咲く。果実は、日本の蓮の実とは違う形状で、ツボミみたいなかたちでトゲットゲ。
 中には100個くらいの種子が入っているが、水中に沈んでそこではじける
・種子の収穫は、腰まで水に漬かって、池の底をさらうようにしてザルに入れていく
・そこそこ泥がついた状態で、足で踏んで種子を磨く。
・水で綺麗にゆすいで乾燥。
・種子を、メッシュの違うザルで選別。おそらく粒の小さなヒネ豆ははじけないので、よけるのではないかと思います。
 一部は植え付ける種子用に。

日本ではマイナーな食材ですが、インドでは比較的歴史があってメジャーなのでしょうか。
栽培や加工すべてにわたって意外と手間がかかり、手順がとても洗練されているなあ、と感じました。

今回は、ぽりぽりとこのままおやつに食べてしまいました。
インド料理ではどう使うのか、また調べていきたいと思います。

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