熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

花の歳時記(2005.3.21)

2005年03月21日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   わが庭には、今、八重でピンクの枝垂れ梅が咲き乱れている。田園地帯を見渡せる住宅街の外れなので、少し寒いのか咲き始めるのが一番遅い。20年以上前、ここに引っ越して来た時に植えたのだが、まだ、背丈は2倍位になったであろうか、同じ時期に植えた八重桜は、豪華に花を咲かせたが枯れてしまって今はもうない。
   急に暖かくなった所為か、また新しい椿の花が、咲き始めた。崑崙黒が宝珠型の蕾を開き始めたので、もう直ぐ、黒椿が続いて咲き始めよう。小磯、越の吹雪も赤い花を開いた。りんご椿も、真っ黒だった蕾が赤くなり始めた。さつま紅が、優雅な花を開いた。
玉の浦、正義、それに、ピンクの小公子や太郎冠者、アラジシ、曙、卜半、赤西王母、紅妙蓮寺等が咲き続けている。
一時、黒椿に興味を持って育てたが、この頃、真紅のヤブツバキ系の花に好みが移ってきた。今咲いているやや小ぶりの小磯や赤西王母の凛とした濃い赤花が素晴らしい。
侘助と山茶花の雑種とか、庭の唯一の匂椿・港の曙が、微かな芳香を放って咲き乱れている。しかし、何故か、山茶花には全く興味がない。
   椿は、小さな鉢に植えて花の咲くのを楽しみに待っている頃が一番良い。大切に育てた椿が、一輪か二輪咲き始めると、その花のふくらみと色の微妙な変化に感激する。庭に下ろして大きくなると沢山花が咲いて花の有り難味がなくなってしまう。それに、寒い頃は、寒さと霜にやられて、花が無残にやられてしまう。ロンドンから帰って直ぐに買って、何年かして、庭に植えた崑崙黒や、天賜(てんし)、岩根絞も大分大きな木に育ってきた。
   今、庭には、他に沈丁花と馬酔木も花盛りで、すずらんの様なピンクの馬酔木が綺麗である。クロッカスが、黄色から紫に変わった。水仙とチューリップはまだ蕾である。花韮が、白い花を開き始めた。ビッシリ庭を埋める強い花である。
   庭には、色々な小鳥が訪れてくる。子供の頃から良く見かけるのは、雀、カラス、ツバメ、もず、ひばり、そんな位であろうか。ところが数えてみるとこの庭に訪れる小鳥は、10種類を遥かに越えている。小さなバードウオッチの解説本を見るが、鳥の名前が分からないのが幾らもある。近くの農道脇の小川には、綺麗なカワセミが現れる。凄い速さで川面を走る。これまで沢山いた鴨も見なくなった。田んぼには、千鳥や、時々、白鷺が舞い降りる。もう直ぐ、ひばりが鳴き始める。
   ムクドリが、椿の蜜を吸いにやって来て、鉢植えの小さな枝にしがみ付いている。もう少し暖かくなると、蜂や蝶が飛んでくる。去年は、紫式部の枯れた実が残っていたので、沢山のメジロが来て食べていた。もう直ぐ、鶯がやって来る、その頃には、わが庭ももっと賑やかになる。

(追伸) 一寸、旅に出ますので、ブログを一週間ほど休みます。
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神田古書街散策の楽しみ

2005年03月21日 | 書評(ブックレビュー)・読書
   私の良く行く場所は、神田神保町。三省堂や書泉グランデ等もあるが主体は古書店街で、街路まで書籍がはみ出し、本好きな人には堪らない魅力的な街である。中々、趣味の良い素晴らしい喫茶店などあって古い東京の雰囲気を残していて良い。
   私の場合は、司馬遼太郎の様に歴史的な古書を探しに行くのではなくて、最近出版された所謂新古書である。ブックオフで間に合うと言う人がいるが、少し違う。大体ブックオフは、一寸大きなだけの本当のフルホン屋だが、神保町の新古書は、バージンのフルホンが多い。時々見かけるが、多くの献呈本を貰った出版社やジャーナリスト、或いは、有名作家と思しき人が、古書店に沢山の新本を持ち込み売っているが、こんな本が、定価の4~5割引き程度で売られているのであろうか。
   私の神保町詣での目的は、何も新本を安く買うだけではない。新しく出版された本を、その特定された分野を扱う古書店に行けば、集中して探せることと、僅かな空間の書棚に新本が並べられるので、専門書など気付いていない良い本に巡り合う確立が高いからである。
   新聞雑誌などの書評や広告には注意し、大きな書店には必ず定期的には行き、アンテナを張って良書を探しているが、商業主義に徹していて、ベストセラーや売れる本ばかりが目立って、素晴らしい本を見逃すことが多い。私の良書との出会いは、神保町の古書店での方が多いのも不思議ではない。
   普通の分かりきった新本は、大きな書店か、アマゾンで買うことが多いが、何か本を探す喜びを与えない限り、今の書店形態ではジリ貧になろう。
日本の場合、再販制度で、安く本を買えないが、アメリカにいた頃は、新本が、2~3割ディスカウントで売られていたし、今なら、アマゾンやバーンズ・ノーブルのインターネット・ショップで買えば、時にはもっと安くなる。それに、欧米ではブッククラブが普及していて、良い本が紹介で手に入った。洋書が普及しなかったのは、丸善の責任が重いと思う。
   読書の楽しみの一つは、この数年続けているアマゾンのネットへのブック・レビューへの投稿。読書遍歴の記録にもなるし、それに、同好の読者達の反応が嬉しい。もう、100篇以上の投稿になったが、一時は、 ベスト50レビュアーに入った。今日現在は、158位、今のところ、比較的簡単に書ける本だけのレビューに終わっているが、いつか、じっくり大書に挑戦してみたいと思っている。
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