三井住友と同日開催であったのだが、今年も、結局、武道館で開催された三菱UFJの株主総会の方に出た。
新聞報道によると、三井住友の方は、東電のメインバンクなので、株主質問の半分は、東電への債権放棄など東電関連だったと言うことで、かなり、テンションが高かったようだが、三菱UFJの方は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の相場見通しの誤まりによるかなり巨額の損失くらいで、特に、問題もなかったので、至って常識的な質問ばかりで、平穏に終わった。
株主優待を今年もやるのかどうかと質問して、実施するとの回答を聞いたら、もう用無しと、さっさと会場を後にした株主が居るような総会だから、荒れる訳がない。
バーゼルⅢ対応について、質問があった。
既に、十分な自己資本比率を確保しているので、更なる増資等は必要ないとしているが、三菱のような大手行については、「中核的自己資本」の比率の7%に、自己資本比率を1・0~2・5%上乗せされる可能性もあり、株主にしてみれば、増資による株式の希薄化で、更に、株の下落が生じたら堪らないと言う気持ちがあるのであろう。
株があまりにも低くて、一向に上昇の気配がないので、イラついた株主が、経営者を詰問していたが、銀行側も、株価のアップは最大の使命だと考えており、現状には満足していないと、丁寧に説明していた。
株価は、市場の需給関係にて決まるので致し方はないが、利益を高めて企業価値を向上されることが、株価アップにつながり、会社の成長戦略が最も重要な意味を持つとして、そのための重点施策として3点を強調していた。
海外事業、特に、アジア市場でのネットワーク充実と事業の拡大、モルガン・スタンレーとのコラボレーションによるCIB戦略の推進と業務の拡大・充実(M&A,シンジケートローン、海外投資)、アセットマネジメントの拡大強化、である。
今年は、中期経営計画の最終年度にあたるので、持続的成長の実現が目標だと言うのだが、前述した三菱UFJモルガン・スタンレー証券が多額の特定取引損失を計上するなど、リスク管理の甘さが表面化している現状では、中期計画の諸段階の経営基盤の再構築は、完了したとは到底思えない。
いずれにしろ、株価については、銀行株自体が、現状では、異常に過小評価されており、PERが7前後で、PBRが0.7では、潰れない限りは、気長に待つ以外にないと思う。
国債保有の問題と金利の上昇についても、株主は、質問していた。
長期金利については、上がると考えており、銀行としてもトップリスクで、1%金利が上がると、1兆円の評価損が出るので、更に短期に切り替えるなど、平均3年40兆の国債の足元を絶えず確認しながら対処していると言う。
低金利政策について、永易社長の見解を聴きたいと株主に指名されて、今まで、回答をすべて担当役員に振っていた社長が、初めて、総会終了直前になって、回答に立った。
低金利は、大きな金の流れが変わってきた結果である。以前は、金は、個人と政府から企業に回っていたが、今日では、唯一の借り手は政府で、企業は金を借りなくなった。
金利がゼロ金利で安くても資金需要がなくて借り手がないので、金利が上がれば、益々、借りなくなる。
しかし、このような低金利がこのまま長く続く筈がなく、金利が上昇する経済局面に入って行くであろう。
こんな話だったと思う。
将来、金利が上昇すると言うことは、銀行トップの共通認識だとすると、いずれにしろ、多額の国債保有については、将来、大きな問題を惹起することは間違いなさそうである。
しかし、それはそれとして、問題が表面化する前に、銀行としては、必死になって、経営基盤を強化しつつ、成長戦略を果敢に推進して、利益を叩き出せる業務分野に業務をシフトして、利益を積み増して内部留保を厚くして自己資本の充実を図って行こうと言うことであろう。
新聞報道によると、三井住友の方は、東電のメインバンクなので、株主質問の半分は、東電への債権放棄など東電関連だったと言うことで、かなり、テンションが高かったようだが、三菱UFJの方は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の相場見通しの誤まりによるかなり巨額の損失くらいで、特に、問題もなかったので、至って常識的な質問ばかりで、平穏に終わった。
株主優待を今年もやるのかどうかと質問して、実施するとの回答を聞いたら、もう用無しと、さっさと会場を後にした株主が居るような総会だから、荒れる訳がない。
バーゼルⅢ対応について、質問があった。
既に、十分な自己資本比率を確保しているので、更なる増資等は必要ないとしているが、三菱のような大手行については、「中核的自己資本」の比率の7%に、自己資本比率を1・0~2・5%上乗せされる可能性もあり、株主にしてみれば、増資による株式の希薄化で、更に、株の下落が生じたら堪らないと言う気持ちがあるのであろう。
株があまりにも低くて、一向に上昇の気配がないので、イラついた株主が、経営者を詰問していたが、銀行側も、株価のアップは最大の使命だと考えており、現状には満足していないと、丁寧に説明していた。
株価は、市場の需給関係にて決まるので致し方はないが、利益を高めて企業価値を向上されることが、株価アップにつながり、会社の成長戦略が最も重要な意味を持つとして、そのための重点施策として3点を強調していた。
海外事業、特に、アジア市場でのネットワーク充実と事業の拡大、モルガン・スタンレーとのコラボレーションによるCIB戦略の推進と業務の拡大・充実(M&A,シンジケートローン、海外投資)、アセットマネジメントの拡大強化、である。
今年は、中期経営計画の最終年度にあたるので、持続的成長の実現が目標だと言うのだが、前述した三菱UFJモルガン・スタンレー証券が多額の特定取引損失を計上するなど、リスク管理の甘さが表面化している現状では、中期計画の諸段階の経営基盤の再構築は、完了したとは到底思えない。
いずれにしろ、株価については、銀行株自体が、現状では、異常に過小評価されており、PERが7前後で、PBRが0.7では、潰れない限りは、気長に待つ以外にないと思う。
国債保有の問題と金利の上昇についても、株主は、質問していた。
長期金利については、上がると考えており、銀行としてもトップリスクで、1%金利が上がると、1兆円の評価損が出るので、更に短期に切り替えるなど、平均3年40兆の国債の足元を絶えず確認しながら対処していると言う。
低金利政策について、永易社長の見解を聴きたいと株主に指名されて、今まで、回答をすべて担当役員に振っていた社長が、初めて、総会終了直前になって、回答に立った。
低金利は、大きな金の流れが変わってきた結果である。以前は、金は、個人と政府から企業に回っていたが、今日では、唯一の借り手は政府で、企業は金を借りなくなった。
金利がゼロ金利で安くても資金需要がなくて借り手がないので、金利が上がれば、益々、借りなくなる。
しかし、このような低金利がこのまま長く続く筈がなく、金利が上昇する経済局面に入って行くであろう。
こんな話だったと思う。
将来、金利が上昇すると言うことは、銀行トップの共通認識だとすると、いずれにしろ、多額の国債保有については、将来、大きな問題を惹起することは間違いなさそうである。
しかし、それはそれとして、問題が表面化する前に、銀行としては、必死になって、経営基盤を強化しつつ、成長戦略を果敢に推進して、利益を叩き出せる業務分野に業務をシフトして、利益を積み増して内部留保を厚くして自己資本の充実を図って行こうと言うことであろう。