学習指導要領と小学生バレーボールとの関連

今日は初めて中央区の小学校に練習試合に行きました。広くてとてもきれいな体育館に、さすがに教育予算のある区は違うなぁと感心しました。無理すれば2面取れる体育館で、もし1日貸していただけるなら、思う存分、交流試合をしていける環境でした。

練習試合の最中に、私自身が、
「もっと相手をよく見て“判断”を早くすること!」
「どこに打てば点を取りやすいのか、どこにポジション取りをすれば相手に点をあげないですむのか、よく“考える”ことが大事だ!」
「チームのみんなに何をしてほしいのか、ミスをした仲間をどんなふうに励ますのか、しっかり“表現”をすること!」
ということを語っていることに気づきました。

気づいた瞬間、なんと脳内で「学習指導要領・総則」と一致しました。
自分が指導しようとしていることは、学習指導要領の目指す人材像と一緒ではないか。日本国家の目指す人材像をバレーボール指導の中でも育てていくことができるのだ。指導をしながら自分自身の思考を深めていきました。

では、学習指導要領の総則にはどんなことが書かれているのかを紹介しておきます。


【総則 第1の1】(前半省略)
 学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,児童に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で,基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくむとともに,主体的に学習に取り組む態度を養い,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の言語活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の学習習慣が確立するよう配慮しなければならない。



総則第1の1にあるキーワードは「生きる力」「基礎基本の知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的取り組み」「個性」「言語活動」「家庭との連携」「学習習慣」です。


バレーボールの試合の中で子どもたちに教えていることを項目別に示してみましょう。


【判断力】

(1)自分やチームの仲間の能力や行動を理解し、どのようなプレーをすることで成長していくことができるのかを「判断」する。

(2)相手をよく観察して、どんな攻撃や守備をしてくるのかを理解する「判断力」が必要であること。

(3)スポーツでは「瞬間的判断力」という言葉をよく使います。この判断力を伸ばすために必要なことは、「バレーボールをよく知っている」という基礎基本の知識や経験が力となります。



【思考力】

(1)今、自分やチームに必要な練習課題は何なのか。今行っている練習は試合の時にどのように役立つのか。サーブをフローターやジャンピングフローターに変えたのだが、どんなふうに打てば強いサーブを打てるのかなど、練習で「思考力」を必要とする場面はいくらでもある。

(2)試合中には、相手は何を考えているのか。自分たちのバレーボールをするためにはどうしたら良いだろうか。ボーっとしながらバレーボールをするよりも、考えて考えて考え抜いてバレーボールをしえちく方が伸びるに決まっています。「思考力」のある子が伸びるのです。

(3)思考力といえば、思考方法を知っているかどうかも大事です。バレーボールに必要な思考方法は「プラス思考」「ポジティブ思考」であり、その思考を創り出すのが、辰巳ジャンプの開発した「3%の神様習慣」です。



【表現力】

(1)自分の思いや課題を適切にはっきりと言葉に表現できる力は、自分自身の意識にも強くアクセスすることができるので、上達が早いです。声に出さなくても、心の中で自分自身に言い聞かせながらプレーしている子、逆に何も考えず、言葉にもしていない子、見ていて分かります。豊かな言葉で自分のことを表現する能力が大事なのです。

(2)チームスポーツであるバレーボールは、黙ってプレーをする人はあまり上達しません。トップレベルにあるチームの選手ほど、うるさいくらいにしゃべり続けながら試合をしています。時には大喜びしてチームを盛り上げ、時には怒りながらチームを引きしめる。言葉の力は本当に大きいです。私自身も指導者として言葉豊かに指導していけるように努力しなくてはいけないと、あらためて感じました。

(3)「スポーツオノマトペ」という考え方があります。超一流のスポーツ選手は、120%の力を発揮するために、その人独特の声を出しています。例をあげると、卓球の福原愛選手の「サーッ!」とか、プロ野球楽天のエース・田中投手の投球前のつぶやきとか。砲丸投げの室伏選手も投てき直後に大声を出します。自分の力を最大限に発揮させる「オノマトペ」を持っているかどうか。たったこれだけの表現力のあるなしで、人間の能力が決まってしまうのです。




ボランティアで指導していることが、学習指導要領の柱である「思考力・判断力・表現力」と結びつきました。
さらに自信をもって、子どもたちを深く強く指導していこうと思います。


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