地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

趣味的に地味な過渡期ランナー・伊豆急200系

2005-08-21 10:13:00 | 地方民鉄 (東海道)


 さて、熱海まで足を伸ばしたらJRE・JRCの湘南色113系と並んで忘れずに押さえておきたいのがJR115系改め伊豆急200系です。個人的にはこの電車の登場時、JRからの伊豆急直通普通列車運用 (今は消滅) が長年113系8連でなされてきたこともあって「まぁ無難だな」と思ったのですが、如何せん塗装が100系のハワイアンブルーを踏襲せず、何を勘違いしたのか2100系ばりの派手な塗装になってしまいましたので、相当ガックリきたものです。しかし、それでも115系の残党であることには変わりありませんので、最近はこの電車が来れば何のかの言って気合いが入ってしまいます (^^;)。特に、非ユニット窓編成 (↑) の中間車は、トンネル断面が狭い中央東線用としてパンタ部を低屋根にしたモハ114・800番台 (ユニット窓の300番台以降はパンタグラフが改良され、低屋根にする必要はなくなりました) ですから、最早極めて貴重であると言えます。見づらいかも知れませんが、前から2両目のパンタ部の屋根に横長の通風口があり、これがモハ114・800番台の目印です。



 一方こちらはユニット窓・集中冷房で、もと300番台の編成ですが、伊豆急ではもと0・800番台と300番台を番号上区別しているわけではないようです。元113系1000番台の集中冷房・ユニット窓・4両固定編成は8000系の入線によって既に廃車になってしまいましたので、この形態は非ユニット窓車が主流の伊豆急200系の中ではむしろ少数派と言えましょう。
 色的には……青編成・赤編成・トランバガテル編成 (フランス風バラ庭園としてオープンした河津バガテル公園の宣伝として、ダークブルーの車体にラッピングを施したもの) の三種類があり、6両を組むときは基本的に同じ塗装どうしが併結されるものの、検査の都合でしばしばゴチャ混ぜにもなるようです。青編成は2本6両しかありませんので、上の画像は非常にラッキーな一コマだったことになります (^^)。
 いっぽう、トランバガテルは……単にピンク色のバラやエッフェル塔のラッピングが悪趣味なだけでなく、そのラッピングのために一部の戸袋窓をつぶしたり、他の窓周りも「おフランス風に」縁取ったりするなどした結果、折角の風景が台無しです。以前、蓮台寺から熱海まで延々とトランバガテルに乗ったときなど、ほとほとウンザリしました (伊豆高原まで3両編成で、伊豆高原での増結分もトランバガテルだったので選択の余地なし!)。蓮台寺でみすみす2100系を逃してしまったあとなので、文句はなおさら (爆)。画像も、一応ありますけどレタッチが面倒なので省略です (^^;)。ピンク色のラッピングさえなければ外観は非常にシブいので、写欲はググンと上がるはずなのですが……。
 ともあれ、せっかく元115系ゆえ趣味的な潜在的可能性は非常に高いのに、塗装からしてコンセプトがイマイチなため、鉄道趣味界での存在感が相当薄いのではないかと思われる (?) 地味~な伊豆急200系……。そのうち「EX」「α」編成以外の2100系ともども、ATS-Pを8000系に譲ってひっそりと廃車になってしまうわけですが (既に恩田では8000系の次回発送分の整備が大詰めを迎えている感じです)、せめて一度で良いのでハワイアンブルーに塗って欲しいと思うのは私だけでしょうか (^^;)。