
関東鉄道常総線は、取手から常磐線の始発電車に乗れ、都心まで思いの外時間をかけず通勤通学が可能ということで、ここ20~30年のあいだ急激に水海道以南の沿線の宅地化が進み、利用客が激増した路線です。とはいえ、近くにある地磁気観測所に影響を与える直流電化は出来ず (常磐線もこれのために取手の北のデッドセクションを境に交流電化なのは有名な話ですね。恐らく国鉄としては、東北線が黒磯まで直流なのと同様、高萩か平[現いわき]まで直流にしたかったのだと思いますが……)、さりとて交流電化は費用がかかる結果、私鉄なのに複線非電化で、朝のラッシュアワーは4両編成が頻繁運転という独特の運行スタイルが発達しました。
ただ個人的に、関鉄常総線は昼間に何度か撮り鉄しに行ったことがあるだけで、しかも昼間の運用が全部新型車になってからはごぶさたでした (^^;)。それでも、いつかは早起きしてこの4両編成頻繁運転を是非……と思っておりました。
ところがつい数日前、つくばエクスプレス開業に伴う常総線のダイヤ改正がどうなるのかしらんと思い関鉄HPを見てみたところ……ななな何と!24日のダイヤ改正からは本数を増やす代わりに朝の4両編成を全廃しワンマン化すると書いてありました……(@o@)。そこで「これは一大事」と思った私は、平日に休みを取って別の場所に行く予定を急遽変更して、朝6時に上野を出る常磐線いわき行の客となったのでした。
取手に6時43分に着くと、既に常総線はラッシュアワーの最中で、全くロケハン云々の余裕もなく、以前の記憶を頼りに目をつけておいた数駅で激写開始! もう息をつくヒマもないほど怒濤のように4両編成のDCがやって来ます。関鉄オリジナル車のキハ0・310形 (下回りは元国鉄→その後エンジン換装) と国鉄キハ30・35改めキハ300・350形の混結編成やら、新型2100・2300形やら……以前札沼線で複線上を頻繁運転する朝の5~6連を目にして感激した私としましては、これはもうどうしようもないほど素晴らしい光景で、なくなる寸前に初めて撮りに来たことを大いに後悔しました。そして、その分をきっちりと取り返して今後後悔しないためにも、新型車も含めてひたすらシャッターを押し続け……蒸し暑さも忘れて気が付けば汗だくになっておりました (^^;)。
なお、4両編成の運行を止めるということは、もう一つの重大な影響が……。最近はもっぱら朝夕限定で用いられていたキハ30・35改めキハ300・350が大量に余剰になり、本日を最後にひっそりと運用離脱して廃車になることは間違いないでしょう……(TT)。一応、全列車が2両編成化されても新型DCだけでは運用をまかない切れないようで、車体を80年代前半に作った関鉄オリジナル車キハ0・310形は全車ワンマン化改造され (正面左側の窓の上部に折り畳み式の「ワンマン」表示が設置されていることで分かります)、今後も使い続けることが明らかですが、私が撮影しながら確認した限りでは、キハ300形のワンマン改造車はゼロ、キハ350形はキハ353+354 (関鉄旧塗装復活車) とキハ351?+キハ3519の2編成が改造されているだけでした。まあ今後も残ることは間違いないにしても、予備車的存在になることも十分予想され、かくして国鉄キハ30・35の最後の牙城だった常総線も、これで陥落ですね……(号泣)。
かつて近場の相模線や、旅先のローカル線でキハ30・35に乗ったときには、国鉄末期ということもあって煤けた外観や車内、そして指先で弾けば土埃が不気味なほど浮いてくるモケットなど (爆)、一番ありがたくない車両の代表格でしたが (^^;)、それでも最近のDCに比べればはるかにシブ味があって思い入れたくなる車両でもあり (そういうワイルドな記憶もあるからなのですが ^^;)、特に関鉄では非常に丁寧に使われて、古さは隠せないものの良好な状態であることに好感を抱いておりました。それだけに、本当に余剰車を全部つぶすのか……というのが信じられない気分ですが、これも時の流れというやつですなぁ……。
なお、キハ30軍団でありながら、水海道以北の単行ワンマン用として改番され用いられていたキハ100の2両 (常総筑波鉄道塗装復活車) も、キハ2400の増備によって完全に余剰になっているようでした。出来ればこの2両も運賃箱・整理券運賃表示を外したうえで水海道以南ワンマン用にしてくれないものかと……(^^;)。または子会社の鹿島鉄道に移籍とか (それはそれで鹿島鉄道の魅力的な旧型車の廃車を意味しますが……)。
ここで敢えて希望的?観測ですが、2両編成化といっても一気に全部廃車にするのではなく、何両か (特に、1両単位で増結可能なキハ300形) は保留車として維持されるのではないかという気もします。いくら守谷市域以北の客の多くがつくばエクスプレスに流れるとはいえ、戸頭・稲戸井あたりから取手行に乗る客も引き続き多いと思われ、全列車2両編成化というのは少々ムリがないか……と思うからです。まあ関鉄サイドとしても、旅客流動にどういう変化が生じるか完全に予想するのは難しいでしょうから、今後しばらくは様子を見るのでしょうか。