地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

元秩父の三岐デキ202、伊勢治田に眠る

2009-12-08 09:52:00 | 貨物列車 (民鉄)


 三岐の貨物列車&ELといえば、こんな光景があったことを思い出しました。
 今を遡ること数年前に中部国際空港を建設した際、埋め立て用の土砂を運ぶために石灰石積み用のホキ10000が活用され、セメントタキと同じく東藤原と四日市港の間を往復したそうですが(個人的には非鉄からぼちぼち復帰した頃の話で、全く撮っておりません。確か初めて三岐を訪問した直前に運行が終了してしまったことを思い出しました……-_-;)、突発的な輸送需要が消えればホキ10000を温存させる必要はなく、余剰分は伊勢治田駅のヤードの片隅に放置されて久しい状態……。
 いっぽう、この土砂輸送で三岐鉄道のEL陣に不足が生じたことから、秩父で余剰となっていたデキ202・203が移籍し、主に東藤原と富田での入換に従事していたようですが、これまた土砂輸送が終われば他の茶色いELによって代替され、デキ202は長らく冬期の構内雪かき用車扱いとなり、夏場などは放置されていたものです……(富田のデキ203は結局観察したことない……です ^^;)。他のELとの総括制御を可能とするための改造がなされなかったことから、秩父で使いづらかったとされるELは(台車が露骨に違い、傍目にもいろいろ特殊っぽい ^^;) 三岐にも結局使いづらい存在だったのでしょう。



 そんなデキ202もついに東藤原を追われ、この秋に東藤原まで1往復した際には、夏までに引退した607F2連及び長年保々にて放置されていた元東武ELなどとともに、伊勢治田駅構内の放置車両の仲間入りをしていました……。ちょうど時間的に、午後の斜光線が絶妙なかたちで伊勢治田駅に降り注ぎ、ホームから如何にも撮りやすい位置に留置されたデキ202を照らし出していましたが、まだまだ緑も濃い季節にあって、すっかり色褪せしきった車体が「強者どもが夢のあと」的な雰囲気に包まれていました……。
 伊勢治田構内の他の車両は、「続きを読む」の部分に収めた画像のように、既に夏草に囲まれて二度と動かないかのような状況に陥ってしまいましたが、恐らく来年の夏にはデキ202も草まみれとなるのでしょうか。秩父本家に残るデキ201はパレオ色となっていますので、秩父色のままで残るデキ202は実は非常に貴重だったりするのですが、それだけに今後も少しでも長く放置車両としてましな状態を保って欲しいものです。
 敢えて妄想するとすれば、デキ202と元東武EL (ナンバープレートがなく車番不明→調べれば良いのかも知れませんが ^^;) が伊勢治田構内で横に並び、「放置車撮影会」状態が実現することを希望しております。あるいは再塗装され、丹生川駅のホーム脇の側線(貨物鉄道博物館での保存整備を待つ貨車が留置されていることが多いようです)にて展示されないかなぁ……と (^^;;


 何というか……荒廃。上の画像は車内から撮影しております。