昨晩は、いつもお世話になっております「kucing」様の呼びかけのもと、都内某所にてインドネシア鉄の宴が開催されまして、最近インドネシアはもとより東南アジア各国に遠征された皆様からの最新情報に触れつつ、あんな国のこんな車両の事情でアツくなり、思わずビンタン・ビールも次々と空になって行く……という、毎度の事ながら激しく濃いぃ一夜を堪能させて頂きました♪ 幹事のkucing様をはじめ、ご参加の皆様どうもありがとうございました~!
しかし……今回の宴は明るい話題ばかりではありませんでした。何と……約1週間前、ジャカルタへ鉄詣でする人々のあいだですっかり定番の超濃厚スポットとなって久しい感のあったドゥリ駅の線路市場が、完全に強制撤去の憂き目に遭ってしまったとは……(ToT;;)。その変わり果てた姿は、リンク頂いておりますパクアン急行様のブログの現地速報レポートに詳しくアップされておりますが、土日の朝晩ともなれば色とりどりの商品や人々の姿で埋め尽くされ、まさにアジア的混沌が良い意味で炸裂する空間であったはずが、いとも無残な更地(と申しますか、ただの線路用地)になってしまうとは……(-_-;;)。
もちろん、いくつかの理由が瞬時に思い浮かぶのも確かです。まず以前にも触れました通り、ドゥリ駅を始発とするタンゲラン線は現在複線化・空港アクセス線化に向けた工事が急ピッチで進められており、とくにタンゲラン駅は4線を要する一大拠点駅へと生まれ変わりつつありますが、それに対して肝心の始発・乗換駅であるドゥリでタンゲラン線列車が使える線路が実質的に1線しかないというのは何とも貧弱に過ぎます。また、去る8月のラマダーン明け=レバラン輸送以来、バンテン線客車列車の一部のジャカルタ市内折返駅がパサール・スネンからドゥリに変更された結果、従来は環状外回り線用であった2番線が客車列車折返線兼用となり、2番線が埋まっているあいだは従来タンゲラン線専用であった3番線が環状外回り線用に、完全放置の露店スペースと化していた4番線が復活してタンゲラン線用に……といった感じで列車の動きが非常に複雑になっており、全ての列車がどのような方向からやって来てどのように動くのかほぼ見通しがついた8月中旬以前の状況とは一変しています。そこで、いくら市場の保安担当のおっちゃんが「何番線に列車だよ~!」と叫んでも、一般の来客が列車の動きを読み切れずに不測の事態に陥る危険性が非常に高まっていたことは否めません。
というわけで、ジャカルタの鉄道網を増強し安全を確保するために、ついに来るべきものが来てしまった……と思っていたところ、パクアン急行様から「KCJの公式HPにドゥリ駅橋上駅舎化完成イメージイラストもありますよ」とご教示頂き、改めて激しく腰を抜かそうになりました! (@o@) 何と……あたかも日本の複線新駅を思わせるようなドゥリ駅完成予想図が……!!! まぁこれだけのものが出来れば、空港アクセス鉄道乗換駅として最低限のものを備えることになるのでしょうが、駅前はどぶ川が流れており、そこにかかる橋はせいぜいアンコタ(ワゴン型乗合ミニバス)しか入れないという貧弱なもの。行く行くはMRTやトランスジャカルタを引っ張って来て、駅周辺も含めて大規模再開発しなければ、空港鉄道の真価など発揮しようがないと思われますが、そこも恐らく巨額の円借款によって何とかなることでしょう……。ともあれいずれにせよ、下町ドゥリとその象徴たるドゥリ駅は間違いなく激変するわけで、これまでの訪問でそうなる直前の最後の賑わいを目にすることが出来たことを幸せに感じるとともに (うっかり激写しすぎて骨折してしまいましたが……超滝汗)、これからジャカルタのそこかしこでこのような再開発が大々的に進むものと予想されることから、鉄道シーンのみならず愛すべき下町シーンもスナップで今のうちに記録する必要があるのだろうと痛感する次第です……。
挨拶の表現が「スラマッ・シアン」から「スラマッ・ソレ」に変わり、海風が吹き始めアザーンが流れる午後3時頃、ぼちぼち夕方の営業が始まります。
そんな頃合いを見計らったかのように三々五々買い物客が。8月上旬撮影につき、まだ4番線は市場で隠され見えません (爆)。
土曜の朝、2枚目とほぼ同じ位置で広角側で撮ってみました。めくるめく果物の山……! 甘い香りと腐った臭いが入り交じった原色の世界 (^^;
「よぉ兄ちゃん、おいらを撮ってくれ!」
そんなシーンを眺める買い物客の皆さんも良い表情してます♪
但し真っ昼間は余りにもクソ暑く日除けもないため、線路市場は閑古鳥 (笑)。マト66編成はドアを開けっ放しにして数分間停まってました。
タンゲラン線の8039Fをバックにボゴール行きの到着をのんびり待つ人々。
まさかこの駅ホームも一変することになるとは……。