地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

西ジャワ鉄道大周遊 (2) 嗚呼Hitachi!

2014-09-03 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 一昨日はテレビ○京の『○来世紀ジ○ング』にて、ジャカルタ大渋滞緩和の切り札として日本中古冷房車大活躍!という話題をやっておりましたが、個人的には同時に、屋根乗車のエコノミの動画に、早くも懐旧の情を覚える有様です (^^;)。
 そんな現役を退いたエコノミ電車は、205系に場所を譲るために続々とプルワカルタに送り込まれてしまったわけですが、そのまま雨ざらしにされて荒廃が始まっています。具体的には、多くの車両が重機で地面に置かれてダルマ状態となっているのみならず、場所が足りなくなって2段・3段重ねとなっています (その模様は改めてアップします)。しかし、そんな中で是非オンレールのままで残っていてくれないか……と淡い期待を抱いていたのが、1997年製のVVVF車・Hitachiです。特急アルゴ・パラヒャンガンが「シャーッ!」というブレーキ音を立てながらプルワカルタ駅に進入し、目の前に期待通りにHitachiがオンレールで留置されている姿が広がるにつれ、「嗚呼……何とかオンレール状態に間に合って良かった!!」ということで超小躍り♪



 そもそも、私が5年前に初めてジャカルタを訪れた最大の動機は、東急や103をはじめとした日本中古電車であったことは言うまでもありませんが、非冷房エコノミもボロいなりに健気に活躍する姿に次第に感情移入してしまうものです。とりわけHitachiは、非冷房車の中では最も清潔で洗練された雰囲気を保っておりましたので、ステンレス+グロベンの堂々たる車体と合わせて、とりわけ強い情が移らずにはいられなかった車両なのです……。しかもHitachiの車齢は205系よりも全然新しいわけで、このまま非冷房エコノミ全廃とともに廃車となるのは余りにも惜しいという思いが沸々と。そこでHolecの一部がテーハンミングッ (どどんがどんどん。笑) 宇進産電製の電装品を装備して冷房車に生まれ変わった (これも後日改めてアップ) のと同様に、何とか冷房車として再起しないものか (でも電装品はブッ壊れやすい宇進ではなく出来れば日本製で!)……という期待が、ジャカルタに通う一部日本人鉄のあいだで盛り上がっておりました。
 しかし、HolecのAC化が基本的に大失敗に終わりつつあると思われる中 (白物家電でもあるまいに、安易にウリナラ電装品にするからだ!)、これまで長らく放置されて用途が検討されていたであろうHitachiにつきましても、ついに205系の大量導入・デビューにより、わざわざ電装品を取り換えてまでして延命する必要はないと判断されたのでしょう。哀れ17年 (早々に休車していた編成についてはもっと短い) という車生を終えることになったのでした……。こうしてプルワカルタ送りとなったHitachi、せめてその最後のオンレールの姿を是非!と思っていたのですが、自分の訪問の前に重機でダルマにされてしまってはどうしようもありません (もちろん、そうなったらそうなったで撮りますが……)。それだけに、辛うじてオンレール姿を激写できただけでもプルワカルタに来た甲斐があった……と思ったのでした。