先日はプルワカルタ駅の側線で辛うじてオンレール状態であったHitachiの最期の姿をアップしましたが、基本的にエコノミの廃車体は重機で地面に置かれてダルマ状態となっているのみならず、場所が足りなくなって2段・3段重ねとなっています (その模様は改めてアップします)。そこで、地元の悪ガキの遊び場と化して落書きがされ、加速度的に荒れ始めただけでなく、屋根を飛び移り上へ上へと這い上がるガキが不慮の事故を起こす可能性が極めて高まりつつありました。この結果最近になって、廃車置き場をグルリと取り囲むフェンスが出現したという……。加えて、これまでは駅舎やホームのみを持ち場としていたセキュリティの兄ちゃんが、廃車置き場に対しても鋭い眼光を向けるようになっています。このため、今回の遠征に先立ってパクアン急行様のブログのプルワカルタ・レポートを拝見するにつけ「うまく激写できるのだろうか……」という心配が沸々と。
しかし、ことインドネシアの場合、何事も実際に行ってみなければ分かりませんし、行ってみて何とか活路が開けるということもあります。とくに今回のプルワカルタ訪問は、この点で超!大当たり!! 何と……古びた機関庫に向けて1本だけ延びる線路の部分のフェンス (というか貨車門みたいなシロモノ) が開いた状態となっており、しかも辺りを見回してもセキュリティの兄ちゃんがいなかったことから、余裕で廃車置き場の中に入ることが出来たのです♪ そこで、ズンズンと線路に沿って進んで行きますと……ををっ!何とHolecもオンレールで残っているではありませんか!! (先頭はKL3-98216)
このHolec、そもそも正面のデザインが全く以てギョロッと一つ目小僧のようでキモく、しかも日本製技術とは縁もゆかりもないVVVF車ということで、今から5年前、第1回目の訪問当初は全く以て超!どーでも良い車両でした。当時は非冷房エコノミー電車の方が日本中古冷房電車よりも全然多く、このHolecもそれなりに大きな陣営を形成していましたので、日本製非冷房車ではなくこれが来ようものなら「また来やがったよ、このキモい電車……」と愚痴を垂れたものです (爆)。しかし……キモくてボロいなりに、乗ってみると不思議な魅力があります。とくに、戸袋の部分だけ壁面が異様に内側に張りだした車内構造といい、見かけによらず非常に上品でユーロピア~ン♪ (爆) なVVVF音といい、どうしても憎めないアンチクショーになってしまったのです……(笑)。それだけに、機器不調で哀れ10数年程度の車齢で続々と廃車になって行き、最後は日本製非冷房車よりも一足早く2012年に消えて行ったHolecについても、惜しい……という感情が募らずにはいられないのでした。
それだけに、かつて見慣れたHolecがこうしてオンレールで最後の姿を見せている光景にも激しく感動し、ひとしきり激写しまくったのでした……。というわけで、次は奥の電車の山を……と思ったのですが、その前にとんでもない (?) シロモノを発見!! それはまた改めて (でも当ブログをご覧になっているほとんどの方にとりましては、期待するほどのものではございません)。