去る7月の関西出張ついで・南海鉄コレ販売記念南海訪問にあたっては、前回アップしましたように「ハッピーベアル」を初撮影したこと、そして他でもなく泉北高速鉄道が南海の完全子会社となったことを記念しまして、中百舌鳥から和泉中央まで初乗車を果たしてみることにしました (←お前それでも民鉄ファンかよ! ^^;……いえいえ、私は乗り潰し派ではないもので……滝汗)。勿論、泉北高速の電車そのものは高野線内で何度も乗ったことがありますが、やはりヨソ者関東人にとって、行き止まり線路のニュータウン路線というのは乗ろうという欲望を余りかき立てる要素はない、と言わざるを得ません。とはいえ、近年たまに仕事で多摩ニュータウン界隈に通うにつけ、京王相模原線の過激な飛ばしっぷりにつくづく惚れ込まざるを得ないことから (笑)、それでは成立時期的に多摩ニュータウンと似通った泉州ニュータウンをブチ抜く泉北高速の走りっぷりは果たしてどうよ?という素朴な関心が……。また関西では、鉄道がダイレクトに結んでいるわけではないものの、主要駅間であれば連絡バスが発達していることから、和泉中央から阪和線・南海本線方面に出るのもいとも容易いことだろうと思いまして (この点はまさにその通りでした)、行き止まりの袋小路という印象は脇に置くことにしました。
というわけで、新今宮での撮り鉄中にやって来た南海6000系の準急なんば行に目を付けまして、折り返して来た準急和泉中央行の最前部ヲタシートに座ってレッツゴー! (乗ったのは今回アップの泉北7000系ではないという……^^;) 車齢半世紀近くという老雄ぶりも何のその、高野線の下町界隈を軽快にかっ飛ばして行く6000系の、片開きドアにズラリと2段小窓が並ぶ贅沢極まりないインテリアに改めてしみじみと幸せを感じつつ、いつの間にか堺東・三国ヶ丘と進み、やがて中百舌鳥に到着~。土曜の午前中ではありましたが、ここで御堂筋線から乗り換えて乗る客も結構おり、泉北ニュータウンの沿線人口の多さやそれなりに商圏があることをヨソ者にも何となく見せつけているかのようです。そこで、「さぁ果たしてどんな感じになるのか、ワックワク♪」などと子供じみた期待をする間もなく、6000系はフルノッチで高野上り線をくぐるトンネルに突っ込んで行き、さらに全速力でスロープを駆け上がって高架へ!
すると……最初の深井は「まぁこんなもんかな」という雰囲気の駅でありましたが、ここからがスゴい……! 如何にも昭和40年代的な「未来の都市計画」っぽい雰囲気が線路の両側に展開しまくりではありませんか! 片側何車線もある都市計画道路の上下線に挟まれる中をジェットコースターのように飛ばして行くのは、ある意味「カ・イ・カ・ン……」かも知れません (笑)。そして、堀割の中でカーブを描いた一見ショーもない駅のように思われた泉ヶ丘で客がドドッと下車するのに驚いたのですが、何とここには高島屋があったりするのですな……。 そんなこんなで栂・美木多、光明池と進み、車庫に昼寝中の編成がズラリと並ぶ偉容に「泉北高速って駅の数が少ないのにこれほど車両を持っているなんてスゲぇなぁ……」と腰を抜かし (^^;)、とにかく未体験ゾーンの連続に息つく暇もなく (笑)、終点の和泉中央に到着しました。ここは終点とはいえ、外側通過線らしきものに転用できそうなスペースもあり、「このまま終点にするつもりではない設計ではないか?!」と驚いていると、案の定先日何となく眺めてみたハッピーベアルのツイッターで「貝塚方面に線路が延びるかも知れないクマ」とあるではありませんか! 勿論、採算が合う合わないが今後問題になるでしょうが……。
とまぁこんな感じで、初めて乗る前は「駅ごとにバンバン運賃が上がってコワイ鉄道」という先入観があった泉北高速も、駅間が非常に長く大いに飛ばすこと、そしてトータルでみれば距離が似通ったなんば~和泉中央間となんば~河内長野間で大した違いはないことから、別にコワくも何ともなく「如何にもニュータウンな鉄道で結構面白い」という印象に変わりました。ただ、途中駅はどこも撮り鉄しづらそうな構造であるのが玉に瑕……。泉北高速の車両を撮るのであれば、やはり高野線内で撮るのがベストであるのでしょう。