地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東急8007F「伊豆のなつ」10周年

2015-07-02 00:00:00 | 大手民鉄 (東急)


 世の中しばしば「光陰矢の如し」と申しますが、とりわけ鉄道事情に触れていますと、ふとした契機でそんなことを痛感します。今やメトロや西武や東武が大手を振って走る東急東横線がまだまだ渋谷止まりながら、既にみなとみらい線は開業していた約10年前、やがて始まる副都心線直通を見据えて5050系の増備が加速しはじめ、そのあおりで8000系が急激に離脱し、一部は伊豆急やインドネシアに転じたものでした。そんな8000系にとっての花道イベントの第一弾が、伊豆急帯をまとった8007Fによる「伊豆のなつ」特別運行!!



 そして本日は、そんな8007Fが梅雨時の東横線にて華麗に舞う最後の1ヶ月が始まってから、ちょうど10周年の節目にあたります。先日、昔撮ったカットをおさめた外付けHDを漁っていた際にこの事実を思い出し、思わずHD内の諸々のカットを眺め返して「ををを……神秘的すぎる!」と感嘆の声を上げてしまったのでした。その後毎週のように、正面の各種掲示をコロコロと変え(プラスして行き)、その都度沿線に集った東急ファンを大喜びさせた8007F……。その後のインドネシアにおける活躍、そして8007と8039の車番差し替えという衝撃の事実まですべて脳裏にあるだけに、「全てはここから始まった!!」という感慨を新たにしております。
 それにしても、「伊豆のなつ」運行初日は、私が幼い頃住んでいた急カーブの脇には、私を含めてせいぜい3~4人しかいなかったものです。その後最終日に近づくにつれ、急激に混雑していったのは一体何だったのか……。そもそも幼稚園の頃、まさかここが後に有名撮影地になろうとは、想像だにしなかったものですし……。どれほど5000・7000・7200系がジャンジャン行き交っていても、撮っている人なんて見たことありません。まぁ「撮り鉄」という言葉もなかった当時、ただでさえ高価なフィルムは多くの場合SL撮影に注がれ、私鉄沿線を訪れる向きは本当に少なかったのでしょう。