ヤンゴンのダウンタウン住宅街や港湾地帯をめぐる臨港線、2年4ヶ月前に初訪問した際には、果たして何時貨物小運転が来るのか全く分からない、半分終わったも同然の極マイナー路線に過ぎなかったものですが、そこに昨年から三陸鉄道36形が走り始めたというニュースは本当に腰を抜かすものがありました。途中交換駅がなく、閑散極まりないダイヤは、利便性云々よりも単に日本人ヲタを集めるだけとしか思えない……(^^;)。実際、今年3月に乗って撮ってみたところ (そういえば、乗車記録は未だアップしてないや……滝汗)、深刻化するダウンタウンの交通渋滞に対する切り札とは到底いえない超長閑~なムードに、逆に極めて強いマニアックな喜びを感じたものです。
しかしミャンマー国鉄は、これだけではまだ飽き足らないためか、それとも長期的な思惑があるのか……。かねてから電化の噂が流れていましたが、ついにそのヴェールは剥がされ、港湾地帯に沿った三線レール部分が電化されて (それとも本線の駅=パズンダウンとチミダインまで電化するのだろうか??)、広島電鉄の中古電車が輸出されることになりました!
この話題は各方面で既報済みですので、既に新鮮味はないかも知れませんが、とりあえず記念としまして、2008年に撮ったきりお蔵入りになっていた (側面に広告があるからというショーもない理由……^^;)、今回の輸出対象・3000形の画像をHDの奥から引っ張り出してみました。確か3005・3006編成が行くということで、3006編成の画像につきましてはこちらをご覧ください。
それにしても、この電車自体が西鉄からのもらい物であり、既に相当の車齢となっている以上、過酷な気候のミャンマーでそう長い間走れるとは思えません。短期間のみミャンマー初の電車として話題を提供し満員御礼になったところで、そこですぐに壊れて廃車ということであれば、一体何のために高い船代を払ったのか……という批判も集まることでしょう。そこで個人的には、今回の輸出には必ず深慮遠謀があるのではないかと睨んでおります。すなわち、今後の環状線等における電車の運転に備えて、まずは構造が簡単な釣掛式電車から慣れておこう (しかも臨港線なら本数も少なく、いざ何か問題が発生しても呆気なく運休に出来る) ということなのかも知れません。
うーむ、今後臨港線の電車旅客営業が軌道に乗れば、さらに本格的な新車が入り、この車両もさっさと廃車ということになりかねませんので、やはり来年春にまた再訪しなければならないのか……と思い始めているところです。しかし臨港線はその前に、三線レールや電化区間を港湾地帯の外側に延ばすのか、そして交換設備をつくるつもりがあるのかないのか、気になり過ぎて夜も眠れなくなりそうです (笑)。