去る6月12日の大統領令を以て、日本パスポート所持者が観光目的でインドネシアの五大国際空港から出入国する場合のビザ免除が始まって約20日(注意!……ビジネス目的の場合は依然としてアライバル・ビザが必要。詳しくは落花生。様のブログを!)。ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港に着くと、まずあのカオスになりがちなビザカウンターの行列に並ばなくて済むかと思うと、本当に素晴らしいの一言です♪ まぁその代わり、余り広くない入国カウンターフロアにて、多少は待たされる可能性もありますが……それでもビザ取得の待ち時間よりは短くなることでしょう。まぁそもそも、鶴丸航空の飛行機が、オランダやドバイあたりからの便の直後に到着するというスケジュールでなければ、ここまで待たされることもないのですが。
そして同時に、ビザ代の35ドルが浮くことも素晴らしいのですが、これはまぁ最近のインフレで値上がりした宿代を補う分に回り、円安のためメシ代やタクシー・電車代を含めた全体的な訪問費用はややアップ、といったところでしょうか。
というわけで、昨年8月のジャカルタ画像の続き、メトロ東西線5000系67Fです。基本的にジャカルタのメトロ5000系は、緑帯となって走り始めた当初は3編成とも共通仕様となっていたものですが、のちに電車運行の主体がインドネシア鉄道=KAI(100%国が株を保有するので事実上未だに国鉄)のジャボタベック事業部から、KAI子会社であるKCJ(直訳すればジャボデタベック通勤電鉄)に移管されましたので、メトロ5000系もKAI所属車を示す青+黄帯に変わりつつも、運転席真上にあるジャボタベック事業部のロゴを無くして今日に至っています。このうち、59Fはそもそもプレートを外し、66Fについては新たに「Djoko Vision」プレートを取り付けているわけですが、この67Fについては単にジャボタベック事業部プレートを脱色したのみ。そうなった当初「これも長くは続かず、そのうち丸ごと外されてしまうだろう」と予想したものですが、あに図らんや、その後今日までプレートそのものは残り続けています。
嗚呼ジャボタベック事業部のロゴ……! 09年に初訪問した当時、ジャカルタ首都圏の通称は「デ(デポック市)」を含まないジャボタベック(ジャカルタ+ボゴール+タンゲラン+ブカシ)だったわけですが、当時既にデポック市のベッドタウンとしての発展は目覚ましかったわけで、やがて「デ」が入り、急行が停まらない駅の中間層利用も増えてエコノミAC電車がどんどん増えて行き、急行もデポック市内を中心に停車駅が増えて行き、ついには急行廃止と完全冷房化……! ジャボタベックからジャボデタベックへの変遷を考えるとき、こんな激動の電車事情が脳裏をよぎるものです。
しかし今や、ジャボタベックだった頃の名残は僅かにこの編成のプレートに残るのみ。そして今や、都営6000系が事実上ほぼ完全離脱した旨がパクアン急行様のブログで伝えられているのに次いで、メトロ5000系も全検を通さずに引退して行く可能性が高まってきました (また、東急8000系の動きもかなり怪しくなっているとか……)。もちろん、メトロ5000+東葉1000のうち一部が残り続けることを期待しますが、来る8月の訪問は、純正メトロ5000の営業運転を目撃する最後の機会になるのかも知れないことを前提としたものになりそうです……。